動画クリエイターの吉田ちかさん(登録者数約160万人の「バイリンガール」として知られる)は、夫と2人の子どもと共に、5週間・1万キロに及ぶキャンピングカーでのアメリカ大陸横断に挑戦した。その旅のハイライトの一つが、美しいトレイルを2人乗り自転車で走るアクティビティだった。しかし、下り坂で思わぬハプニングが発生する。
下り坂での転倒事故
トレイルを2人乗り自転車で楽しんでいたところ、下り坂でタイヤが滑り、スピードが出すぎた。恐怖からブレーキをかけてしまい、自転車ごと転倒。娘は砂利で膝を擦りむき、泣き出してしまった。吉田さんは「最高に楽しい思い出になるはずだった体験を自分のミスで怖い記憶に変えてしまった。その罪悪感で胸がいっぱいになった。あの幸せを守ってあげられなかった」と振り返る。
守るだけではない子育ての本質
事故後、娘は息子と一緒にパパの後ろのバギーに乗って帰ることに。後ろの席が空いた自転車で一人で走りながら、吉田さんは「信頼を失ったような気がして、申し訳なさと悔しさがどんどん膨らんでいく」と感じた。しかし、そんな気持ちは娘のためにならないと気づく。可哀想だからと必要以上に守りすぎると、子どもの回復力や自立を奪ってしまう。帰りの道のりで冷静さを取り戻した。
レンタルショップでもらったバンドエイドを持ってキャンピングカーに戻ると、娘はベッドに横になっていた。間違えて持ってきてしまった虫刺され用の丸いバンドエイドを見て、二人で思わず笑った。パパが小さい頃に自転車から落ちた話、ママが大学生の時にバイク事故で怪我をした話を聞いて、娘は少し落ち着いたという。
立ち上がる力を育む
吉田さんは「親として、できることなら守ってあげたい。でも、どれだけ気をつけていても、守れない瞬間は必ずやってくる。大事なのは、どう立ち上がるか」と語る。新しいことに挑戦すれば失敗やトラブルはつきものだが、痛いことや辛いことを経験しても、その先にはいいことが待っていると信じている。
「守れなかった自分を責めても、何も生まれない。そこからどう導いてあげるか。それが子育てなんだと気づけた体験だった」と締めくくった。この旅の記録は、著書『Our US ROAD TRIP TRAVEL JOURNAL 1万キロのアメリカ横断 家族との非日常がくれた気づき』(世界文化社)にまとめられている。



