アニメーション映画『Iron Boy(原題:Le Corset)』が、フランスで開催された世界最大級のアニメーション映画祭「アヌシー国際アニメーション映画祭2026」で、審査員賞、観客賞、ガン財団配給賞の3部門を受賞したことが、現地時間27日に発表された。本作は2027年に日本で公開される予定で、配給はファインフィルムズが担当する。
ピクサー出身監督の新たな挑戦
本作は、フランスのルイ・クリシー監督の初長編監督作品。クリシー監督は『レミーのおいしいレストラン』『カールじいさんの空飛ぶ家』『ウォーリー』などのピクサー作品にアニメーターとして参加した経歴を持つ。また、『アステリックス 神々の邸宅』や2019年セザール賞最優秀アニメーション映画賞にノミネートされた『アステリックスの冒険〜秘薬を守る戦い』では共同監督・共同脚本を務めた。
クリシー監督は本作で共同脚本も担当し、自身が幼少期に背骨固定具を装着して過ごした経験を反映しているという。その経験が、物語にリアリティと深みを与えている。
カンヌに続く快挙
今年5月の「第79回カンヌ国際映画祭」では、ある視点部門の審査員賞を受賞しており、国際的な評価を確立しつつある。北米・中南米ではソニー・ピクチャーズ クラシックスによる配給も決定しており、今回のアヌシーでの3冠達成により、「第99回アカデミー賞」長編アニメーション賞へのノミネートを期待する声も上がっている。
ファインフィルムズの配給作品としては、『Flow』(2024年)、『アメリと雨の物語』(2025年)に続き、3年連続でアヌシー国際アニメーション映画祭の観客賞を受賞したことになる。
ストーリー:鉄のコルセットを着た少年の冒険
舞台はフランスの田舎。10歳のクリストフは、家族の農場で厳格な父親の期待に応えようと奮闘していた。しかし、トラクターに乗っているとき、学校にいるとき、夕食の席で——予告なく体が真横に傾いてしまう。病院での検査の結果、クリストフは体をまっすぐに保つために鉄製のコルセットを着用することになる。
農場を離れ、新たな生活を余儀なくされたクリストフは、音楽への情熱を見出し、新しい友達と出会い、その影響で初めていたずらに手を染める。しかし、これらの出来事が本当に彼の失われたバランスを取り戻してくれるのか——。本作は、障害と向き合う少年の成長と希望を描く感動作だ。



