16歳・姫野花春、映画初出演で釜山国際映画祭の最優秀俳優賞を受賞
16歳・姫野花春、映画初出演で釜山国際映画祭の最優秀俳優賞

俳優の姫野花春さん(16)が、韓国で10月15日に閉幕した「第31回釜山国際映画祭」で、映画『さとこはいつも』(公開中)の演技により、コンペティション部門の最優秀俳優賞「The Best Actor Award」を受賞した。2010年4月21日生まれの姫野さんは映画初出演にして、昨年新設された同部門の全賞を通じて史上最年少での受賞となった。

映画初出演で快挙、オーディションで抜てき

本作は、沖田修一監督の長編映画デビュー20周年を飾るオリジナル作品。有村架純さん、石田ひかりさん、姫野さんがトリプル主演し、年齢も育った環境も異なる3人の「さとこ」が、自分の物語を書き始めたことから人生を交差させていく姿を描く。

姫野さんが演じたのは、初めての恋に戸惑い、妄想が暴走していく15歳の中学3年生・中井聡子。ほぼ演技未経験ながら、約300人が参加したオーディションで抜てきされた。

授賞式での喜びと感謝のスピーチ

授賞式では、審査員のチェ・ヒソさんが「この作品を見て、まさに輝く原石と出会えた喜びを感じずにはいられませんでした」と紹介。姫野さんは涙をこらえながらトロフィーを受け取り、「本当に思いがけない受賞に、とても驚いています。まだ未熟な私の演技に目をとめていただき、本当にありがとうございます」と喜びを語った。

続けて、「今、私がたまたまこの場に立たせていただいていますが、映画『さとこはいつも』がこの場に導いてくれた」と、沖田監督や共演者、スタッフらに感謝。初めて参加した映画祭についても、「韓国の皆様の反応がとても温かくて心強く感じていました」と振り返った。

今後の目標と共演者からの祝福

今後の目標には、「おばあちゃんになっても俳優を続けられていたらいいなと思います」と言及。「これからも一瞬一瞬、演じることと考えることを大切に歩んでいきたいと思います」と決意を述べ、最後は韓国語の「カムサハムニダ」で締めくくった。

受賞を受け、沖田監督、有村さん、石田さんからも祝福のコメントが到着した。現地に参加できず、東京から映画祭の様子を見守っていた沖田監督は、「姫野さんが書いた夢物語のようで、なんだか現実味がなく、ポカンと口が半開きになってしまいます」と驚きを表し、「さとこはいつもに関わったみんなで喜びを分かち合いたい気持ちです」とつづった。

有村さんは「初めてのお芝居がまるでうそのように、瞬きするのが惜しいくらいに尊くて」と姫野さんの演技を称賛。「姫野さんの純度の高い瑞々しさが海を越えて届くことは必然だったように思います」と語り、チームの一員として喜びを伝えた。

石田さんも「軽やかに国境を越え、素晴らしい俳優人生のスタートですね」とエール。「『さとこはいつも』が釜山で多くの方に支持をいただけたこと、出演者のひとりとして本当にうれしく思っています」と祝福した。