角田市、宇宙一色のイベント続々 ロケット実物大模型や宇宙ビール
角田市、宇宙一色のイベント続々 ロケット実物大模型

宮城県角田市の公園にそびえ立つ全長49メートルのH2ロケット実物大模型。同市には宇宙航空研究開発機構(JAXA)の角田宇宙センターがあり、ロケットエンジン開発を先導してきた。この模型は市の象徴として親しまれ、宇宙をテーマにした商品開発や観光振興、子どもの学びが盛んだ。

宇宙米を使ったクラフトビール発売

5月30日、市内でクラフトビール「ギャラクティック・コメット」の発売イベントが開かれた。製造したのは牛タン専門店などを展開する「利久」(宮城県岩沼市)。原料には、国際宇宙ステーション(ISS)まで行った種もみを市内の田んぼで育てた「夢☆宇宙米」を使用。フルーティーな味わいで、酸化防止にはJAXAの技術を応用している。

宇宙センターの歴史と街づくり

角田市と宇宙の関わりは1965年、宇宙センターの前身である航空宇宙技術研究所角田支所の設置にさかのぼる。しかし、元宇宙センター所長でJAXA職員の吉田誠さん(66)は「市民でさえ知らない人が多かった」と振り返る。転機は1990年以降。秋山豊寛さんや毛利衛さんの宇宙飛行で関心が高まり、市は「明日の宇宙を拓くまちづくり」を掲げ、H2ロケット実物大模型のほか、展望塔「スペースタワー」、展示館「コスモハウス」を1993年までに整備した。

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宇宙一色のイベント続く

今年は人気ゲーム「ポケットモンスター」の特別企画展「ポケモン天文台」が9月15日まで開催。10月中旬まで続く「かくだ宇宙フェスタ」では実物大模型のライトアップや宇宙メニューの提供があり、市内は宇宙一色だ。子ども向けには「日本宇宙少年団」かくだコスモ分団の活動が再活発化。分団長の吉田さんは「宇宙に携わる人材を地元から輩出できれば」と期待する。

産業振興と「銀河連邦」

角田宇宙センターは8月、宇宙産業への進出を目指す民間企業を支援する「官民共創推進系開発センター」を開設予定。市商工観光課の安達宗平さん(38)は「業種を超えて市の経済に良い影響が生まれつつある」と手応えを語る。人口2万5704人の角田市は、肥沃な田園地帯でコメや「秘伝豆」の枝豆、梅が特産。アイリスオーヤマやアルプスアルパインの工場も立地する。また、JAXA施設のある全国5市2町は「銀河連邦」を構成し、災害時の相互応援協定も結んでいる。

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