オーガニック市場が拡大、農産物から養殖魚・衣類まで多様化
オーガニック市場拡大、養殖魚や衣類にも広がる

オーガニック市場が緩やかに拡大、多様な商品に広がる

オーガニック(有機栽培)市場が緩やかに拡大しています。健康志向の高まりに加え、環境や社会に配慮した商品を選ぶ消費者が増えており、農産物だけでなく、衣類や養殖魚にもオーガニックを取り入れる動きが広がっています。

市場規模は2403億円、年間2%成長の見通し

矢野経済研究所が2025年1月に公表した国内のオーガニック食品市場の推計によると、2024年度の市場規模は前年度比2.6%増の2403億円となりました。2025年度以降も年間2%程度の伸びが見込まれています。

市場拡大の背景には、オーガニックに対する消費者の好意的なイメージが浸透していることがあります。日本政策金融公庫が2024年に約2000人を対象に実施した調査では、オーガニック農産物に対する印象として、「健康に良い」が49.9%で最も多く、「安全・安心」が45.3%、「環境に配慮している」が34.8%と続きました。

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茨城大学の小松崎将一教授(農業環境工学)は、「オーガニックには根強い需要があるが、農産物では生産が追いついていないのが実情だ」と指摘しています。

養殖魚や衣類にもオーガニックが広がる

人気の高まりを受け、オーガニックは農産物以外の分野にも拡大しています。回転ずし大手のくら寿司は、和歌山県由良町で「オーガニックはまち」を養殖しています。天然のアジやイワシを使ったエサを与え、いけすの間隔を広くあけたストレスの少ない環境で育てており、民間の認定機関「オーガニック認定機構」から2021年に、日本で養殖された魚として初めてオーガニック認定を受けました。

店舗で提供するすし(2貫)の価格は税込み300円からと、通常のハマチの約2倍ですが、脂がのっており人気を集めています。2025年度の生産量は養殖を始めた2020年度の2.2倍となる約110トンを見込んでいます。

香港や台湾の飲食店や高級スーパーからも引き合いがあり、さらなる生産量の増加や他の魚種への拡大も計画されています。養殖を手がけるくら寿司の子会社「KURAおさかなファーム」の清水雅彦統括本部長は、「世界から評価される安心で安全な魚を養殖していきたい」と語っています。

衣料品でもオーガニック需要が高まる

スーパーの「ライフ」を展開するライフコーポレーションは、2025年5月にプライベートブランド「ビオラル」から、初となるオーガニックの衣料品を発売しました。無染色・無漂白の天然由来の綿を100%使用した女性用の肌着5種類で、売り上げは想定を上回っており、今後はオーガニック衣類の品ぞろえを増やしていく方針です。

オーガニック市場は、健康や環境への意識の高まりを背景に、農産物から養殖魚、衣類へと多様化しながら、今後も成長を続ける見通しです。

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