クロマグロの大型魚陸揚げを指定漁港に限定 4月から新制度開始へ
水産庁は4月1日から、クロマグロの大型魚(30キロ以上)を陸揚げできる漁港を指定し、それ以外の場所での陸揚げを原則禁止する方針を固めたことが3月4日、明らかになった。この措置は、違法漁業で捕獲されたマグロや漁獲報告がなされていないマグロの流通を阻止し、資源管理を強化することを目的としている。近く、農林水産大臣名で正式に告示される見通しだ。
改正法施行に合わせた流通適正化策
今回の措置は、漁業法と流通適正化法の改正法施行に合わせて実施される。改正法では、クロマグロの漁業者や流通業者に対して、個体数の報告や船名などの記録を義務付けることが定められている。さらに、陸揚げ港を限定することで、検査や監視を効率的に行いやすくする狙いがある。
対象となるのは、漁獲枠のうち「大臣管理区分」に該当する約5400トンで、都道府県に割り当てられた枠は対象外となる。陸揚げ可能な漁港は、漁法ごとに指定され、静岡県の焼津港や鳥取県の境港など、過去に実績がある漁港に限定される予定だ。違反した場合には、拘禁刑や罰金刑が科せられる可能性がある。
国際管理下にあるクロマグロ資源の現状
クロマグロの資源は、2010年頃に激減した経緯があり、現在も厳格な国際管理の対象となっている。漁獲枠は国際会合で国や地域ごとに設定され、超過した場合には枠の削減など厳しいペナルティーが科される。このため、国内での管理強化が急務とされてきた。
今回の陸揚げ港制限は、こうした国際的な圧力に対応し、持続可能な漁業を実現するための一環として位置づけられる。水産庁関係者は「違法流通の根絶を通じて、資源保護と産業の健全な発展を両立させたい」とコメントしている。
業界では、指定漁港への集約により、検査体制が整備され、トレーサビリティの向上が期待される一方、一部の漁業者からは利便性の低下を懸念する声も上がっている。今後の運用状況が注目される。
