2025年の大阪・関西万博会場に建設され、「2億円トイレ」としてSNSなどで話題となったトイレ施設が、大阪府河内長野市にある植物園「府立花の文化園」に移設されることになった。大阪府は14日、日本国際博覧会協会との間で再利用に向けた譲渡契約を締結したと発表した。移設後は来春から一般利用が可能となる見通しだ。
カラフルな外観と三角屋根が特徴
このトイレは、三角屋根とカラフルな外観が特徴で、鉄骨や鋼板で組み立てられた複数の棟から構成されている。万博開催中は来場者の注目を集め、そのユニークなデザインがSNSで拡散された一方、当初の工事予定価格が約2億円(税込み)と公表されたことから、高額すぎるとして批判の声も上がった。
その後、施設の簡素化などにより、実際の落札価格は1億5300万円(税抜き)に抑えられた。移設にあたっては、施設の規模を縮小する計画で、大阪府は解体や運搬などの費用として約1億円の予算を計上している。
設計者「万博の物語や文化の継承に寄与できれば」
トイレを設計した建築士の米澤隆さん(43)は、読売新聞の取材に対し、「移設されることで、将来は万博を知らない世代にも触れてもらい、万博の物語や文化の継承に寄与できればうれしい」とコメントした。
大阪府は、このトイレが万博のシンボルの一つとして親しまれたことを踏まえ、今後も多くの人に利用してもらえるよう、府立花の文化園での公開を決めた。同園は緑豊かな環境にあり、トイレのデザインとの調和も期待されている。
万博遺産の継承へ
2025年の大阪・関西万博は、多くのパビリオンや施設が建設され、閉幕後も一部の施設は各地で再利用される計画が進んでいる。今回のトイレ移設もその一環であり、万博の記憶を後世に伝える役割を果たすことが期待される。



