ことでんに66年ぶり新造車両2000形、4両導入 出発式でテープカット
ことでんに66年ぶり新造車両2000形、4両導入 出発式

高松琴平電気鉄道(高松市)は1日、66年ぶりに新造車両「2000形」を導入した。出発式が琴平線の仏生山駅(同)であり、出席者がテープカットを行うなどし、乗り心地や安全性能の向上した車両が香川県民らに長く愛されることを願った。(植村卓司、黒川絵理)

4両導入、琴平線と長尾線で運行

新たに導入したのは4両(2編成)で、琴平線と長尾線を走る。設計費2億円、製造費10億円で、このうち9割は国や県、高松市、丸亀市、さぬき市など沿線の7市町の補助が充てられた。今年度中にさらに4両(2編成)を導入する計画。

出発式には、池田豊人知事や沿線自治体の首長らが出席。ことでんの植田俊也社長は「安全、快適、バリアフリー、省エネの各性能は都市圏の鉄道と遜色なく、これから数十年の活躍は間違いない」と抱負を語った。この後、2000形は試乗用に関係者らを乗せて走り出した。

デザインや設備、乗り心地の特徴

ことでんが営業運転に使ってきた80両はすべて中古で、製造から48~69年程度が経過。老朽化による故障で運休や遅れが頻発していたため、1960年以来の新車両導入を決めた。

外観デザインは、「香川の新しい風」をテーマに青や水色で空、海を表現した。車内には液晶ディスプレーを設置し、駅名や観光地情報を表示。防犯カメラや非常通話装置も配備した。車椅子やベビーカーの利用者向けのスペースを設けたほか、従来の車両と比べて、出入り口とホームとの隙間を狭く、段差を小さくした。

乗客数に応じて加速やブレーキを自動制御するシステムや台車に空気バネを採用することによって、乗り心地と安全性を向上させた。同社のホームページで運行ダイヤが公開されている。

1070形の引退と運賃値上げ

新車両導入に伴い、京浜急行電鉄から譲り受けた「1070形」2両(1958年製造)が、11月末頃に引退することも決まった。解体される予定で、ことでんは同21~23日に引退イベントを企画しているという。ことでんでは86年から運行し、最近は琴平線で朝夕のラッシュ輸送を担っていた。

ことでんは1日、運賃を平均14・5%値上げした。初乗り運賃は200円から230円になり、3キロ以上の区間は一律50円引き上げられるなどした。

また、主要17駅以外の36駅での券売機の運用も9月30日をもって中止された。同社はICカードや、各駅に掲示されたQRコードをスマートフォンで読み取ってクレジットカードなどで支払う「デジタル券売機」の利用を呼びかけている。