「オトン飯」が紡ぐ親子の思い出 高校生の息子が絶賛する父の手料理
大阪府八尾市に住む竹田真さん(58)は、週末に妻が美容院などで不在となる際、高校生の息子のために特別な昼食を用意している。息子が「今日は久しぶりにオトン飯がええな」と喜ぶこの料理は、家庭内で親しまれる呼び名だ。
カロリーとボリューム満点のメニュー
オトン飯には決まったメニューはないが、竹田さんは息子の好みを熟知している。ガーリックバターライス、焼きチーズナポリタン、カレードリア、爆盛りバーガーなど、彩りや栄養バランスを無視し、カロリーとボリュームを重視した一品料理が並ぶ。材料費も気にせず、飲食店では味わえない豪快な味わいが特徴だ。
息子は口いっぱいにほおばりながら「うまい、うまい」と連呼する。竹田さんは「当たり前だ。俺は元プロだからな」と微笑む。現在は会社員だが、高校生だった頃、父の飲食店の調理場で働き、大学を卒業するまでフライパンを振り、皿を洗う日々を送った。
過去の経験が今の親子関係に
同級生が部活や合コンに明け暮れる中、竹田さんは厨房で多くの時間を過ごし、大学の講義以上に多くのことを学んだ。しかし、経済的に学生だった息子を働かせなければならなかった父の心境について、今でも思いを巡らせるという。
思考の途中、おかわりを求める息子の声を聞き、竹田さんは確信を持つ。「大丈夫、あの時間は今につながっているから」。オトン飯を通じて、親子の絆が深まる瞬間が続いている。



