インフラシェアリングから「周波数シェア」の時代へ ミリ波を落札したJTOWERの次なる戦略:施設屋外のMobile Eye
インフラシェアから周波数シェアへ JTOWERの次なる戦略

インフラシェアリングを手掛けるJTOWERは、8月21日に説明会を開催し、同社の設備の導入実績などを紹介するとともに、今後の見通しを語った。同社は、装置開発なども手掛ける技術力を売りにしており、2023年にはNTTドコモやNTT東日本、西日本から基地局を設置する鉄塔を取得すると発表。2024年から、鉄塔シェアリングの運用を開始したことでも話題を集めた。

屋内シェアリングは順調に拡大、キャリアからの要望も増加

3月には、地下鉄やトンネルなどの通信環境を整備する移動通信基盤整備協会(JMCIA)の協力事業者に選定され、東北や関西圏エリアの地下鉄に5Gを導入している。21日には、その地下鉄構内に設置する共用中継装置を発表した。

屋内シェアリングは順調に拡大し、キャリアからの要望も増加。投資コストを効率化しながら、よりエリアを広げて通信品質を上げるため、キャリアがインフラシェアリングを求めるケースが増えている。ビルや地下街などのように、複数キャリアの設備を設置しづらい場所でも、インフラシェアリングの活用が前提になった。

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日本でその先駆けとして事業を展開するJTOWERの田中社長は、「屋内対策については、キャリアも10年前とは全く考えが違う。個社対策ではなく、インフラシェアリングを前提で考えるケースがほぼ全てになった」と話す。その結果として、同社も順調に業績を伸ばしている。

田中社長が「前提」と語るように、屋内の導入実績はペースを拡大しており、2025年6月から2026年6月までの1年間で164件増加。導入済み物件数は、874に拡大した。「今期も対策物件数は、過去最高を更新する予定」(同)だといい、それに伴って売上高も伸び続けている。2025年度は、主にドコモやNTT西日本から取得したタワーシェアリングの事業が伸び、売上高は176億円に達した。

地下鉄構内での5G導入、2027年から新装置を投入

3月には、JMCIAの協力事業者として地下鉄構内での5G導入も進めている。JTOWERは、一般的なシェアリング事業者とは異なり、自社で装置を開発し、日本のキャリアの環境に合わせた対応を得意とする。地下鉄対応でも新たな装置を開発し、2027年からの導入を目指す。21日に発表された地下鉄向けRemote Uniteがそれで、筧氏によると、「駅ホームや構内は防火(じんぼう)に対応する必要がある」という。

また、「地下の限られたスペースを有効に使って設置するため、容量においては34%削減、消費電力も45%削減した」(同)。田中氏によると、現在、東北と関西圏エリアで対策を実施して施工に入っているといい、今後は「中部エリアで5Gを対策していくことになる」。また、8月に開始された2回目の追加公表にも応募していく方針だ。

このように屋内中心だったインフラシェアリングだが、ドコモやNTT西日本から鉄塔を取得して以降、その状況は徐々に変わりつつある。田中氏は、「数年前だと考えられなかった」と前置きしながら、「キャリアの方からシェアリングで対策してほしいというニーズが、どんどん増えてきている」と明かす。

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