ソフトバンクG、AIエンジン開発に巨額投資
ソフトバンクグループ(SBG)は、生成AI(人工知能)向けのエンジン開発に1兆円超を投資する方針を固めた。複数の関係者によると、SBGは傘下の英半導体設計会社ARMの技術を活用し、AI処理に特化した半導体の開発を進める。また、米エヌビディア製のGPU(画像処理半導体)を大量に調達し、国内外にデータセンターを整備する計画だ。
投資額と背景
投資総額は1兆円を超える見込みで、SBGとしては過去最大級のAI関連投資となる。背景には、米グーグルやマイクロソフト、アマゾンなどがAI分野で巨額投資を加速する中、SBGも巻き返しを図る必要があると判断した。SBGの孫正義会長兼社長は、AIが「人類史上最大の革命」と位置づけ、積極投資を続けている。
具体的な計画
SBGは、AIエンジン開発のため、ARMのCPUコアと自社開発のAIアクセラレーターを組み合わせたチップの設計を進める。これにより、消費電力あたりの性能を向上させ、データセンターの運用コストを削減する。また、エヌビディアの最新GPU「H100」を大量に調達し、2025年までに国内に複数のデータセンターを建設する。さらに、海外でも米国や欧州に拠点を設け、AIサービスの提供を目指す。
市場への影響
今回の投資は、SBGのAI事業拡大に弾みをつけると同時に、半導体業界にも影響を与える。ARMの技術を活用したAIチップが実用化されれば、エヌビディアの独走状態に変化が生じる可能性がある。また、データセンターの整備により、国内のAI関連スタートアップの育成にもつながると期待される。
今後の見通し
SBGは、AIエンジン開発を中核事業に育てる方針で、2025年以降の本格稼働を目指す。孫正義氏は「AIは今後10年で世界のGDPを10%押し上げる」と述べ、投資効果に自信を示している。一方で、巨額投資による財務リスクも指摘されており、SBGの負債拡大が懸念される。



