コスモエネルギーホールディングス、データブリックス、国立大学法人滋賀大学はこのほど、データサイエンスおよび生成AI分野の高度専門人材育成を目的として、滋賀大学大学院生向け実践講座「機械学習と生成AIによるビジネスデータサイエンス」を共同で実施した。
講座の概要と受講者
3者は2025年11月に、日本の次世代のデータ・AI人材育成に向けたパートナーシップを締結している。データブリックスは米国カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置くデータとAIの企業だ。
今回の講座は3者のパートナーシップに基づき、滋賀大学の単位認定科目として開講したもの。企業が直面する実際のビジネス課題を題材に、最新のデータ・AI技術を活用した実践的な学びの機会を提供した。開講時期は2026年7月〜8月で、受講者は53名。内訳は滋賀大学大学院データサイエンス研究科の学生50名、大学院経済学研究科の学生3名。
カリキュラムと学習内容
主なカリキュラム、シラバスは、データブリックスによるデータの探索・可視化・ガバナンス・大規模データ処理・モデル開発と再現性確保、生成AIアプリケーション開発に関する講義と、コスモエネルギーホールディングスから出されるビジネス課題に関する取り組み。講座ではデータブリックスのData+AIプラットフォームを活用し、データ・AIアプリケーション、分析基盤、AIエージェントの構築と拡張など、企業におけるデータ活用やAI活用に必要な技術を体系的かつ実践的に学習した。
受講者は講義で得た知識を活用しながら、コスモエネルギーホールディングスが提供するデータを用いて分析やモデル開発に取り組み、課題設定から分析、改善提案、成果発表までを一貫して経験した。同講座を通じて受講者からは、「実データを用いた分析を通じて、ビジネス課題への理解が深まった」「実務に直結するスキルを身に付けることができた」「研究では経験できない実践的なデータ管理や大規模データ処理について学ぶことができた」といった声が寄せられた。
また、同じデータや課題に対して複数の受講者が分析・提案を行い、その成果を比較・議論することで、技術力だけでなくビジネス理解や課題設定の重要性を実感するとともに、自身の成長課題を発見する貴重な機会となった。
今後の展望とコメント
同講座は、企業、テクノロジーパートナー、大学が連携して、最新技術と実課題を組み合わせた教育を実現する新たな産学連携のモデルケースとして位置付けられる。企業が保有する実データ・業務課題、最先端のAI基盤技術と、大学で培われる理論的知識を融合することで、即戦力となるデータ・AI人材の育成が可能になると期待されている。
今後3者は、同講座で得られた知見をもとに、生成AIやAIエージェントを活用した実践教育のさらなる高度化を進めるとともに、エネルギー分野をはじめとする様々な産業課題への応用を検討していく。また、大学教育と企業課題を結び付ける取り組みを継続的に推進し、データ・AIを活用して社会課題を解決できる人材の育成と、産業界におけるAI活用の促進に貢献していく。
コスモエネルギーホールディングス常務執行役員CDOのルゾンカ典子氏は「実際のビジネスデータと課題を提供することで、学生の皆さんに企業現場に近い経験をしていただきました。本取り組みを通じて、データとAIを活用して社会課題を解決できる人材の育成に貢献してまいります」と述べた。
データブリックス・ジャパン代表取締役社長の笹俊文氏は「本講座では受講者の皆さまに、データブリックスのData + AIプラットフォームやAIアシスタント『Genie』を活用いただき、コスモエネルギー様の実データを基に、自然言語による需要予測モデルの構築などに取り組んでいただきました。エンタープライズAI構築の可能性を実感できる本取り組みを通じて、日本の次世代AI人材の育成を支援できたことを嬉しく思います」とコメントした。
国立大学法人滋賀大学学長の竹村彰通氏は「本講座では、企業の実データと最先端のAI技術を活用した実践的な学習機会を提供しました。受講生が理論と実務を結び付けながら学び、社会でさらに活躍できるデータ・AI人材として成長することを期待しています」と述べている。



