英国政府は7月15日、16~17歳の若年層を対象とする新たなソーシャルメディア規制案を公表した。この規制案は、SNS事業者に対し、午前0時から午前6時までの夜間利用制限をデフォルトで有効化することや、利用時間の長期化を促す機能をデフォルトで無効化することを求める内容だ。
規制の背景と概要
今回の発表は、2027年春からの16歳未満のSNS利用禁止案を補助する提案となる。従来案では16歳を迎えると同時に保護措置が失われるため、安全対策を徐々に緩める新たな規制を追加する形だ。
具体的には、16~17歳の利用者に対し、午前0時から午前6時までの夜間利用制限をデフォルトで有効にする。この設定は初期状態で適用されるが、利用者自身で変更することは可能とされる。また、自動再生機能やパーソナライズされた無限に続く推薦フィードなど、長時間の利用を促す機能についてもデフォルトで停止するよう求める。こちらも利用者自身による制限の解除が可能だ。
英国政府は利用を全面的に制限するのではなく、利用環境を管理できる余地を残すことで大人への成長を促したい考えだ。これらのソーシャルメディア規制は年内に英国議会に提出され、2027年春ごろの施行が見込まれている。
AIチャットボットへの規制拡大
英国政府は本件発表と同時に、AIサービスに関する次の規制案も示した。「一連の対策を前倒しで実施する意向」と述べており、決定ではないが強力に推進する方針とみられる。具体的には、18歳未満が利用するAIチャットサービスに対し、定期的な休憩時間を設けることや、有害な内容や誤解を招く内容、検証されていない精神衛生関連の助言を提供するAIサービスに対し、規制または禁止措置を導入することが含まれる。
さらに教育分野に対しても同様の対策を拡大する。メディアリテラシーを各教科に組み込み、情報源の分析や偏見の見抜き方を子どもたちに学習させる考えだ。
欧州各国の動き
未成年者のSNS利用を制限する動きは、英国以外にも広がっている。フランス議会は7月21日、15歳未満のSNS利用を原則として禁止する法案を可決した。英国が16~17歳に対して利用時間や依存性の高い機能を制限する一方、フランスは一定年齢未満の利用自体を禁止する、より厳しい措置を打ち出している。欧州では、年齢に応じてSNS利用や依存性の高い機能を規制する動きが各国で加速している。



