涼しげな木陰に透き通る清流。そんな自然を求めて出かけたくなることはないだろうか。もし、その美しい風景を自宅で楽しめるとしたら――。現在SNSでは、小さな自然を切り取ったかのようなビオトープが多くの人を惹きつけている。
SNSで拡散された「水辺に浮かぶ、小さな緑の森」
熱帯魚・流木盆栽・アクアレイアウト・テラリウム専門店「(株)マツヨシワールド アクアショップ(@matsuyoshiworld)」がInstagramに投稿した動画は、大きな反響を呼んだ。再生回数は84.3万回以上、2.2万件のいいねを記録(7月1日時点)。動画では、丸い鉢の底一面に水草のじゅうたんが広がり、小さな魚たちが気持ちよさそうに泳ぎ回っている。竹の簾と水辺の植物が調和し、まるで和の坪庭のような落ち着いた空間を作り出している。
一般的な水槽のように横から鑑賞するのではなく、上から眺めるスタイルが魅力のひとつ。水面の揺らぎや魚たちの動き、光に照らされた植物が陰を作り、いつまでも観ていたくなるゆったりとしたひとときを感じられる。
ビオトープを始めるためのアドバイス
投稿主のマツヨシワールドさんは、ビオトープ初心者に向けて「完成形を目指さないビオトープ」を推奨する。「最初からおしゃれなレイアウトを作ろうとすると、植物が思うように育たなかったり、水が濁ったりして挫折しやすくなります。最初は大きめの容器に数匹のメダカと数種類の水草だけで始めてみてください。すると、トンボが遊びに来たり、小さな生き物が住み着いたり、季節によって植物の表情が変わったりと、水槽では味わえない『小さな自然』が少しずつ出来上がっていきます。ビオトープは作る楽しさよりも、『育っていく景色を楽しむ趣味』だと思っています」と語る。
美しさを保つ秘訣は「頑張りすぎないこと」
ビオトープの綺麗さを保つコツについて、マツヨシワールドさんは「一番大切だと感じているのは、『綺麗にしようと頑張りすぎないこと』です。水が少し緑色になったり、容器にコケが付いたりすると掃除したくなりますが、それらは小さな生態系の一部でもあります。必要以上に水を全部交換したり、底砂を毎回洗ったりすると、せっかく育った微生物まで減ってしまい、逆に水質が不安定になることがあります。人が管理するというよりも、『自然が自分で整えられる環境』を意識すると、時間が経つほど手が掛からないビオトープになっていきます」と説明する。
ビオトープは毎日少しずつ変化し、同じ景色は二度とない。その変化を楽しめるようになると、より一層魅力を感じられるという。自宅で楽しめるビオトープは、魚や植物が育ち変化する景色が日々の暮らしに癒しを与えてくれる。



