政府は、SNSなどを利用する子どもの保護策を巡り、利用者の一律の年齢制限について検討する方針を固めた。30日のこども家庭庁の有識者会議で示される中間報告書案に、この方針が盛り込まれる見込みだ。複数の関係者への取材で明らかになった。
慎重姿勢から転換
政府はこれまで一律の年齢制限には慎重だったが、海外で導入が進んでいることを踏まえ、「政府で引き続き議論を重ね、実態に即したこどもの保護のあり方を構築することが重要」との趣旨の文言を報告書案に盛り込む方向だ。ただ、政府内でも一律制限への懸念は強く、導入の見通しは不透明な状況にある。
背景と現状
子どものSNS利用を巡っては、長時間利用や精神疾患、脳の発達への悪影響などが懸念されている。現行の青少年インターネット環境整備法では保護策が不十分だとして、同庁の有識者会議などが同法改正に向けた課題を議論してきた。
有識者会議は6月下旬、SNS利用者の年齢確認の厳格化を事業者に求めることなどを柱とする中間報告書の骨子を取りまとめ、公表していた。一律の年齢制限については、SNSが子どもの「居場所」となっている事情などから有識者の間で反対意見が強く、骨子では言及が見送られていた。
今後の予定
関係者によると、30日の会議で示される中間報告書案でも、骨子で示された年齢確認の厳格化などは維持される見通し。政府は中間報告をもとに検討を進め、年内に最終報告書をまとめる予定だ。
海外の動き
海外では、豪州が昨年12月に16歳未満のSNS利用を一律禁止。SNS事業者などへの規制を実施済みの欧州連合(EU)も今月13日、13歳未満の利用を制限する方針を明らかにするなど、年齢制限の導入を図る動きが相次いでいる。



