ビル・ゲイツ氏、AIに強い警戒感「企業に対応を委ねるべきではない」
ビル・ゲイツ氏、AIに強い警戒感「企業任せは不適切」

米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏は、人工知能(AI)について「影響の大きさやリスクの水準は、他の技術よりもはるかに大きい」と述べ、強い警戒感を示した。読売新聞のインタビューに応じたもので、AIの急速な能力向上に社会や政府の対応が追いついていないとの懸念を表明し、市場任せにせず対策を講じる必要性を訴えた。

AIの能力向上に危機感

インタビューは9月1日にオンラインで行われた。ゲイツ氏は、1年でAIの能力が大幅に向上したと指摘し、「(ソフトウェア開発では)AIの方が私よりも優れている。衝撃的だ。社会の関与は小さく、人々は十分に注意を払っていない」と危機感を示した。

AIは普及の速さや雇用への影響などで過去の技術革新とは「大きく異なる」と強調。サイバー攻撃への悪用や子供の発達への影響、AIを制御できなくなるリスクなどを挙げた。

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雇用への影響と政府の役割

ゲイツ氏は、AIはすでに比較的単純な仕事をこなす能力を持ち、今後も大幅な改善が見込まれると指摘。「いずれ進歩が止まる」「信頼できるようにはならない」との見方は誤りだと述べた。事務職などのホワイトカラーでは数年以内に影響が広がり、ロボットの普及で建設や接客などのブルーカラーにも4年以内に大きな影響が及ぶとの見方を示した。

その上で、政府はAI企業に対応を委ねるべきではないと強調した。企業はAIの悪用や社会的な影響に関する専門家とは限らないと指摘し、検証や監視が必要だと訴えた。

トークン税やロボット課税を提唱

雇用確保策として、AI利用量に応じた「トークン税」の導入やロボットへの課税を挙げ、AIやロボットへの置き換えを抑える効果があるとした。一部の仕事を人間に残す「ヒューマン・リザーブド(人間専用)」も提唱した。

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