2027年春に卒業予定の就職活動中の大学生を対象とした調査で、就職先の企業を選ぶ際に企業が開設しているSNSを参考にしたと回答した就活生が83.5%に上ったことが分かった。ホームページや求人情報媒体だけでは得られない企業の「雰囲気」を感じ取れることへの需要があるようだ。
SNSの閲覧により「入社意欲が増した」とした回答も85.8%に達し、求人企業にとってのSNS戦略の重要性が浮き彫りとなった。調査はSNS採用マーケティング「エアリク」を運営するリソースクリエイション(東京)が今年3~7月、来春卒業予定の大学生212人を対象にインターネットで実施した。
企業SNSの必要性と重視する点
就職活動を進めるうえで「企業にSNSアカウントがあることは必要だと思うか」との問いには、「必要だ」とする回答が84.0%。「どちらでもない」が13.2%、「必要ではない」は2.8%にとどまった。
会社を選ぶうえで最も重視することは「会社の雰囲気」とする回答が64.2%と最多だった。リソース社は「求人情報媒体やホームページに掲載されている情報だけでは、実際の人間関係までは伝わりにくい」と分析する。学生らがSNSを使って会社の雰囲気を読み取ろうとしているとみている。
SNS検索の実態とフォロワー数の評価
実際にSNSで社名を検索したことがあると答えた学生は83.5%に上った。具体的にどのSNSで社名を検索したかについて複数回答で尋ねると、インスタグラムが65.6%で最多だった。以下、ティックトック(36.6%)、X(旧ツイッター、19.8%)、ユーチューブ(17.5%)、フェイスブック(1.4%)と続いた。
企業のSNSアカウントを閲覧し、閲覧によって入社意欲が「高まった」とした回答は85.8%に上り、「変わらない」(「閲覧していない」を含む)と答えた14.2%を大幅に上回った。「減った」との回答はなかった。
一方、各SNSにどのくらいの人がフォロー(登録)しているかを示す「フォロワー数」については、就活生の64.2%が「重要ではない」と回答。フォロワー数は比較的重視されていない傾向が浮かんだ。
入社意欲を高めるコンテンツと今後の展望
SNSの中で、入社意欲が増したり、入社選考を受けるきっかけとなったりしたコンテンツについて尋ねると、最も多かったのが「仕事風景の動画」(27.8%)だった。以下、「1日の仕事の流れの動画」「社員紹介・インタビューの動画」「食事会やプライベートの様子の動画」といずれも「動画」コンテンツが上位となり、「食事会やプライベートの画像」「社員紹介・インタビューの画像」など「画像」コンテンツの割合は少数にとどまった。
調査結果から同社は「企業SNSは企業への理解を深めるための情報収集手段として活用されている」と分析した。「売り手市場の中で、情報発信がこれまで以上に求められる中、SNSの戦略的な活用が採用活動において重要なポイントとなる」と説明している。



