サムスン電子は、フォルダブルスマホ(折りたたみスマートフォン)を3機種に拡大した。日本ではSIMフリーモデルのみ展開されるが、4大通信事業者で販売されるGalaxy Zシリーズと比べ販路は狭いものの、Galaxyで満足できないユーザーを取り込める可能性がある。MVNOのIIJmioは、番号ポータビリティで移ってきた利用者に10万円の値引きを提供することで話題を集めた。
OPPOの折りたたみも初上陸、背景にiPhoneの影
海外で折りたたみスマホを展開してきた中国メーカーのOPPOは、4月に「OPPO Find N6」を日本で発売した。開閉を繰り返しても中央に折り目がつきにくいディスプレイが特徴で、閉じた時の厚みはGalaxy Z Fold8に匹敵する8.93mmまで薄型化。カメラは老舗カメラメーカーのハッセルブラッドが監修し、自然な色味で撮影できる。また、サムスン電子が搭載を断念したペン入力に対応しており、この機能に慣れた利用者の取り込みを狙う。
26年は、8月7日までに5機種のフォールド型折りたたみスマホが市場に展開された。その翌週にはグーグルのPixelシリーズが発表される見通しで、最上位モデルとしてフォールド型の「Pixel 11 Pro Fold」が追加される可能性が高い。販路の広さや端末のバリエーションではサムスン電子が一歩リードするものの、対抗馬も登場し選択肢が豊富になっている。
折りたたみ型iPhoneの登場が各社の動きを加速
26年に各社の動きが活発になった背景には、折りたたみ型iPhoneの発売が間近に控えていることが関係していると見られる。アップルも開くと横長になるディスプレイのiPhoneを開発していると言われ、中国ではケース製作用のモックアップも流出。サムスン電子が4:3の比率になるGalaxy Z Fold8を投入したのは、アップルの先回りをして対抗する狙いがあると見られる。フォルダブルスマホに8年の積み重ねがあるメーカーとして先手を打った格好だ。
iPhoneの折りたたみが登場することで、フォールド型スマホの市場全体が盛り上がるとの見方もある。moto razrを発売するモトローラ・モビリティ・ジャパンのテクニカルサポートグループ開発事業部長 伊藤正史氏は、「今年のフォルダブルスマホ市場は、フォールド型の方がかなり動くと見ている」と語る。
サムスン電子が日本でのキャッチコピーに「折りたたみならGalaxy」を使っているのも、Galaxy以外の折りたたみ端末が登場することを暗示しているかのようだ。いずれのモデルも20万円超、高いモデルは30万円に迫るため、爆発的にヒットするとは考えづらいものの、市場が動き始めているのは間違いないだろう。



