東洋経済が実施したスマートフォン購入意欲に関するアンケート調査で、次回の買い替え時に「iPhoneは買わない」と回答した人が50.9%に上り、初めて半数を超えたことが明らかになった。この調査は2025年3月にインターネットで実施され、有効回答数は約1万2000件。iPhoneの価格高騰やAndroid端末の性能向上が主な理由として挙げられている。
価格高騰が購買意欲を冷ます
「iPhoneは買わない」と回答した理由として最も多かったのは「価格が高すぎる」で、全体の約6割を占めた。特にiPhone Proシリーズの価格が20万円を超えるモデルもあり、消費者の懐事情と乖離が進んでいる。一方、Android端末は10万円以下でも高性能な機種が増えており、コストパフォーマンスの面で優位に立っている。
また、iPhoneからAndroidへの乗り換えを検討する声も増加。調査では「現在iPhoneを使っているが、次はAndroidに変えたい」と答えた人が全体の約15%に達した。特に30代以下の若年層でその傾向が強く、キャリアの縛りやアプリの互換性に対する抵抗感が薄れていることが背景にあるとみられる。
Android陣営のシェア拡大
スマートフォン市場全体では、Androidのシェアが拡大傾向にある。2024年の世界スマホ出荷台数に占めるAndroidの割合は約70%で、iPhoneは約30%にとどまる。日本市場でもiPhoneの牙城は崩れつつあり、今回の調査結果はその流れを裏付けるものとなった。
調査を担当した東洋経済のアナリストは「iPhoneのブランド力は依然として高いが、価格が高すぎるという認識が広がっている。特に若年層では、Androidの高性能低価格モデルに魅力を感じるユーザーが増えている」と分析している。また、Google PixelやXiaomiなど、日本市場でのプレゼンスを高めるAndroidメーカーが増えていることも影響している。
キャリア戦略にも変化
携帯電話会社の販売戦略にも変化が見られる。従来はiPhoneの優遇販売が目立ったが、最近ではAndroid端末の取り扱いを強化する動きが加速。例えば、NTTドコモは2025年春モデルでAndroidのハイエンド機種を複数投入し、KDDIも独自の割引キャンペーンを展開している。これにより、消費者の選択肢が広がり、iPhone離れを後押ししている。
一方で、iPhoneを選び続ける理由として「iOSの使いやすさ」「アプリの品質」「Apple製品との連携」を挙げる声も根強い。調査では「次回もiPhoneを買う」と回答した人は約35%で、こちらも一定の支持を得ている。特に40代以上のユーザーでは、iPhoneへのロイヤルティが高い傾向が見られた。
今後の市場予測
市場関係者の間では、iPhoneのシェアが今後さらに低下する可能性が指摘されている。特に、中国メーカーの攻勢や折りたたみスマホの普及がAndroid陣営を後押しするとみられる。東洋経済の調査では、今後1年以内にスマホを買い替える予定がある人のうち、Androidを検討している割合が55%に達しており、iPhoneの苦戦が続きそうだ。
ただし、Appleが2025年秋に発売を予定している新型iPhoneの価格設定や新機能によっては、再び顧客を引き寄せる可能性もある。調査結果は、スマホ市場の競争がますます激化することを示唆している。



