NVIDIA Jetsonが月周回軌道へ
米国の宇宙開発企業Firefly Aerospaceが進める月探査ミッション「Blue Ghost Mission 2」において、NVIDIAのエッジAIプラットフォーム「NVIDIA Jetson」が採用されたことが明らかになった。NVIDIAが公式ブログで発表し、同製品が月周回軌道上で運用される初めての事例となると述べている。
Firefly Aerospaceは2025年3月に月着陸に成功し、約120GBのデータを取得した実績を持つ。次回2026年末の打ち上げを目標とするBlue Ghost Mission 2では、月表面の高解像度画像サービス「Ocula」を提供するためのデバイスを月周回軌道に投入する計画で、そのデバイスにNVIDIA Jetsonが搭載される。
軌道上でのAI処理が可能に
Blue Ghost Mission 2では、月周回軌道を周回する宇宙船と、月の裏側に投下される着陸船が分離して運用される。NVIDIA Jetsonは宇宙船側に搭載される予定だ。従来は取得したデータを地球に送信してから処理する必要があったが、宇宙船に高い計算能力を搭載することで、AI推論を月周回軌道上で直接処理できるようになる。
このシステムは5年間の運用期間にわたって太陽光パネルによる電力で動作し、Fireflyの子会社であるSciTecが開発するAIソフトウェアと組み合わせられる。これにより、Oculaは月表面のデータをより充実させることが可能となる。
将来の探査への応用
高解像度画像と詳細なデータを用いることで、月面の鉱物堆積物の特定、将来の着陸地点の高精度マッピング、月面の状況認識が可能になる。これらの成果は、将来の有人探査やロボットミッションに役立てられると期待されている。



