JR東日本、2027年春にUWBウォークスルー改札のテスト開始へ
JR東日本、UWBウォークスルー改札テスト開始へ

JR東日本は、2027年春の早い段階(2027年3月頃を想定)に、UWB(Ultra-Wideband=超広帯域無線)を活用したウォークスルー改札のテストを開始する。これは、2026年度末(2027年3月)にSuicaペンギンが卒業するタイミングとほぼ一致し、次世代Suicaの象徴的な取り組みとなる。

UWB技術の特徴と優位性

UWBは、ギガヘルツ帯の広い帯域幅を使う無線技術で、NFCやBluetoothと同様に様々な用途に利用可能だが、特に正確な位置測定が可能な点が特徴だ。改札に近づくスマートフォンの位置を数センチ単位で識別でき、どのレーンにいるかまで判別するため、隣のレーンの改札が誤反応する心配はない。これにより、歩くだけで改札を通過できるウォークスルー体験が実現する。

JR東日本はこの技術を「ウォークスルー改札の本命」と位置づけており、市販スマートフォンの内部を改造してUWBに対応させ、技術基準適合証明(技適)も取得済みだ。デモンストレーションでは、スマートフォンを手に持った状態、ポケットやバッグに入れた状態、ベビーカーを押して両手がふさがった状態でもスムーズに通過でき、早足でも問題ないことが確認された。

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世界的な普及の可能性

UWBはすでにAirTagなどの紛失防止タグや車のキーレスエントリーで実用化されており、iPhone、Pixel、Galaxyなどのハイエンドスマートフォンに搭載が進んでいる。業界団体FiRa Consortiumでもウォークスルー改札向けの規格化が進められており、JR東日本の独自技術ではない。そのため、日本だけでなく世界的な普及が見込まれる。

日本のUWB割当帯域は7.25~9.0GHzの8GHz帯で、AirTag第2世代の一部機能(6.5GHz帯利用)は日本では使えないが、改札利用には影響しない。普及が進めばチップ価格が低下し、より安価なスマートフォンにも搭載される可能性が高い。将来的にはインバウンド客もそのままウォークスルー改札を利用でき、日本人が海外でも同様の体験を得られるようになるだろう。

導入スケジュールと今後の展望

テストは東京の品川圏にある5駅で、2027年春の早い段階(おそらく2027年3月頃)に実施予定だ。現行の新型改札機にアドオンすることでUWB対応が可能であり、次世代改札機では内蔵も視野に入れているため、比較的早期に展開できると見られる。

UWB改札は、クレジットカード乗車や顔認証と比較してスピードと安定性で優位に立つと期待されており、JR東日本が「本命」と呼ぶのも納得の性能だ。Suicaペンギンの卒業と入れ替わる形で登場するこの技術が、Suicaの新たな世界を切り開くことになる。

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