サムスン電子ジャパンは、折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold8」を8月7日に国内で発売する。コンテンツ視聴体験に最適化した新しい画面比率を持つ意欲的なモデルとして市場に投入する。オープン市場向けモデルとして、Samsungオンラインショップや各ECサイト、主要家電量販店でも展開する。予約受付期間は7月23日9時から8月7日8時59分までを予定している。
軽量ボディと新画面比率
Galaxy Z Fold8は、折りたたみスマホとして世界最軽量クラスの設計を採用しており、日常の持ち運びにおけるユーザーの身体的負担を大幅に軽減する。サイズは開いた状態で約161.4(幅)×123.9(高さ)×4.5(奥行き)mm、閉じた状態でも約81.9(幅)×123.9(高さ)×9.7(奥行き)mm、重さ201gという数値を達成し、折りたたんだ際の奥行きも10mmを切るスリムさを誇り、ポケットにもスムーズに収まる形状となっている。
本体を開いた状態のインナーディスプレイは7.6型で、4:3の比率を採用している。この比率は電子書籍やコミックを見開きで読む際に無駄な余白が生じにくく、画面いっぱいにコンテンツが広がる。従来のFold7と画面を比較すると、Fold7で上下に広く生じていたグレーの無駄な余白(帯)が、Fold8では減少して画面いっぱいに表示されていることが一目で分かる。この比率変更により、電子書籍やコミックを見開きで読む際に無駄な余白が生じにくく、没入感を提供する。さらに端末を横向きにして動画を再生した場合でも、動画の表示サイズを維持したまま、画面の上下や左右に生じる余白スペースを有効活用できる。動画を見ながら同時にコメント欄をスクロールして閲覧するといった、大画面ならではのマルチタスク視聴がより洗練された。
一方でGalaxy Z Fold8を閉じた状態のカバーディスプレイは5.5型で、10:16の比率を採用している。手にするとパスポートに近いと感じる。従来の縦に長すぎたカバー画面から一般的なバータイプのスマートフォンに近い比率へと変更したことで、閉じたままでもSNSのタイムライン閲覧やショート動画の視聴を全画面で違和感なく楽しめる。片手でのグリップ感も向上しており、文字入力もスムーズに行えるよう再設計している。
独自構造「Flex Titanium」で折り目を低減
折りたたみスマホの課題である、日常使用における耐久性と折り目の目立ちにくさを高い次元で両立するため、同社は独自のディスプレイ構造設計である「Flex Titanium」を開発し、本機に採用した。この技術は、人工衛星のアンテナや火星探査車のホイールなどの過酷な環境下でも使用する強靭(きょうじん)で軽量なチタン素材を中核に据えている。
OLEDパネルの直下には、従来のポリマーフィルムの20倍という強度を持ちながら、精密なロール加工によって、髪の毛の約3分の1という極薄に仕上げたチタン合金フィルムを張り込んでいる。さらにその下層には、ディスプレイモジュール全体を強固に支えるための丈夫かつ柔軟なチタンプレートを配置している。高熱な硬化加工技術により、モジュールと接着材の間に空気が生じない強固な一体構造を作り上げている。長時間の繰り返しの開閉に耐えるしなやかさを保ちつつも、ディスプレイを開いた際にはフラットで折り目が目立ちにくくなるよう工夫した。
実際に実機のインナーディスプレイを確認したところ、画面の点灯時には折り目がほぼ分からない程度にまで抑えられている。一方で消灯時には、光の反射によって真ん中に筋が1本あることが分かるため、折り目が完全にゼロになったとはいえない。環境によっては折り目が極めて目立ちづらいという所感だ。
このディスプレイは最大輝度が3000ニトに達し、1~120Hzの可変リフレッシュレートに対応する。さらにシリーズとして初めて反射防止加工を施している。これにより、直射日光下の屋外から暗い屋内まで、あらゆる環境下で鮮明かつ快適な視認性を提供する。プロセッサには最新かつ最速のSnapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxyを搭載しており、高負荷な3Dグラフィックのゲームや複数アプリの同時起動もスムーズに処理する。メモリは12GBと16GBのモデルを用意している。薄型化と軽量化を図りながらも4800mAhの大容量バッテリーを搭載しており、進化したプロセッサの電力効率と相まって、1日中コンテンツを満喫できるバッテリー持ちを実現している。通信面では最新のWi-Fi 7に対応し、物理SIMとeSIMのデュアル運用も可能だ。防塵(じん)・防水の等級はIPX8およびIP4Xで、水や埃のほこりに対応できる。生体認証は顔認証と指紋認証の両方をサポートしている。プリインストールOSにはAndroid 17を採用している。
大画面を生かしたマルチタスクとGalaxy AI
「Galaxy AI」も進化し、大画面の利便性と相まって使い勝手が向上している。「Now Nudge(ナウナッジ)」は、メッセージアプリなどで友人から予定や待ち合わせ場所の連絡が来た際、画面右下にAIから次のアクション提案をポップアップで表示する先回り機能だ。ユーザーがこのポップアップをタップするだけで、大画面を生かして自動的に2画面分割となり、メッセージ画面を開いたまま隣の画面で素早く地図アプリやカレンダーを開いて確認や入力を行える。ホーム画面に戻ってアプリを探して切り替える手間を省き、直感的なマルチタスクを可能にする。
「オートメーション」機能を利用すれば、ユーザーがあらゆる画面から音声で指示を出すだけで、アプリ内の複雑な操作をAIがすべて代行する。例えばユーザーがこのアプリ内で「今週末のホテルを探して」と話しかければ、指定のアプリを起動し、条件検索から予約完了の直前ステップまでを画面上で自動操作する。この機能は9月頃に日本語への対応を予定している。
さらに、テキストデータ、音声録音、写真などあらゆる形式の情報をAIに読み込ませることで、要約、議論録の作成、スライド資料の構成案作成などを行う「Gemini」ノートブック機能にも対応している。これにより、プライベートユースだけでなくビジネスシーンにおける業務効率や生産性も向上させる。



