ソニーグループは7月17日、エンタテインメントロボット「aibo」(アイボ)の研究開発向け試作機を、米カリフォルニア州で開催されるコンピュータグラフィックスの国際会議「SIGGRAPH 2026」で7月21日から23日まで展示すると発表した。あわせて、東京大学と米カリフォルニア大学バークレー校に、研究開発用試作機と開発ツール(β版)を寄贈し、研究に協力するとも発表。aiboの将来的な機能・サービスの可能性拡大を目指す取り組みの一環という。
寄贈先は東京大学とUCバークレー校
寄贈先は、東京大学大学院情報理工学系研究科知能機械情報学専攻・廣瀬通孝教授の研究室と、カリフォルニア大学バークレー校電気工学・コンピュータサイエンス学科のAngjoo Kanazawa助教授の研究室の2つ。ソニーはこれまでもaiboのAIロボティクス領域での探索に加え、医療機関での研究活動や教育現場での技術教育に取り組んできた。今回の連携では、近年国内外で進展するフィジカルAIの応用研究への貢献も目指す。
研究者のコメント
東京大学の廣瀬教授は「実世界フィジカルインテリジェンスの研究プラットフォームの一つとして、人とロボットが共生する未来を考えるための対象の一つになる」とコメントした。UCバークレーの金沢助教授は「社会性や触覚を活用したロボット学習アルゴリズムの開発において、興味深い可能性を広げてくれる」と述べた。
aiboシリーズの現状
ソニーグループは、aiboの製品開発を続けていることを明らかにしている。6月25日には現行モデル「ERS1000/W」の国内販売を在庫がなくなり次第終了すると発表したが、一部でaiboシリーズの終了と誤解されていた。ERS-1000は6代目aiboとして2018年に登場した。ソニーはその後、専用アプリ「My aibo」をアップデートし、AI技術を活用して写真と日記で前日を振り返る機能を追加するなど、ソフトウェア面での進化を続けている。
ソニーの戦略転換
ソニーはTSMCと次世代イメージセンサーの開発・製造に関する合弁会社設立に向け基本合意した。熊本県に拠点を置き、車載やロボティクスなどのフィジカルAI分野を強化する。一方で、ホームAV事業をTCLとの合弁会社へ承継し、テレビの自社製造から事実上撤退しており、成長分野へ経営資源を集中させる構造改革を加速させている。



