トヨタとNTT、自動運転向けAI半導体で提携へ 2028年量産
トヨタとNTT、自動運転向けAI半導体提携 28年量産 (14.07.2026)

トヨタ自動車とNTTは、自動運転車向けの人工知能(AI)半導体を共同開発することで基本合意した。2028年までの量産開始を目指し、両社の技術を融合して従来比で消費電力を最大80%削減する見通し。自動運転の実用化を加速させる狙いがある。

自動運転の頭脳を国産で

自動運転車には、周囲の状況を認識し判断するための高度な演算処理が不可欠だ。現在は米エヌビディアなどの汎用半導体が広く使われているが、消費電力の大きさが課題となっている。トヨタとNTTは、車両搭載に特化した専用設計のAI半導体を開発することで、処理性能を維持しながら消費電力を大幅に低減する方針だ。

新たに開発する半導体は、NTTが手がける光電融合技術「IOWN」を活用。電子回路と光回路を同一基板上に集積することで、高速・大容量のデータ処理を実現しつつ、消費電力を従来の5分の1程度に抑える。トヨタは車両制御や安全技術のノウハウを提供し、自動運転に必要なリアルタイム処理を最適化する。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

2028年量産、実車搭載へ

両社は2025年までに試作品を完成させ、2028年までに量産を開始する計画だ。量産後はトヨタの次世代電気自動車(EV)や高級車ブランド「レクサス」に搭載することを想定。将来的にはトヨタグループ全体への展開も視野に入れる。

開発費は数百億円規模に上る見通しで、政府の半導体支援策も活用する方向だ。経済産業省は先端半導体の国内生産強化を掲げており、自動運転分野での国産技術確立につながるとして、支援に前向きな姿勢を示している。

競争激化する自動運転半導体

自動運転向け半導体を巡っては、米エヌビディアやインテル、韓国サムスン電子などがしのぎを削っている。中国企業も独自開発を加速しており、技術競争は世界的に激化している。トヨタとNTTの提携は、日本勢の巻き返しを図る重要な一手となる。

トヨタの豊田章男会長は「自動運転の実現には、ソフトとハードの一体化が不可欠。NTTの通信技術とトヨタの車づくりの知恵を組み合わせ、世界に誇れる技術を生み出したい」とコメント。NTTの島田明社長は「IOWNの技術を自動車分野で具体化する大きな一歩。日本の産業競争力強化に貢献したい」と述べている。

自動運転の実用化へ道筋

自動運転の実用化には、センサーやAI、通信技術など多岐にわたる技術の統合が必要だ。トヨタは自動運転技術の開発で、米グーグル系のウェイモなどに後れを取っているとの指摘もある。今回の提携で、競合他社との差を縮める可能性がある。

両社は今後、詳細な開発スケジュールや協業体制を詰める。自動運転の社会実装に向け、日本の技術力を結集したプロジェクトとして注目される。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ