東洋経済の写真記事リライト:日本の半導体産業復活への挑戦
東洋経済写真記事:半導体復活への挑戦

日本政府は半導体産業の復活に向け、国内生産拠点の強化に乗り出した。経済産業省は2023年度補正予算で約1.3兆円を半導体関連に計上し、特に先端ロジック半導体の国産化を目指すラピダス社に対して最大9200億円の補助を決定した。

ラピダス社の挑戦

ラピダスは2022年8月に設立された新会社で、トヨタ自動車、ソニーグループ、NTT、ソフトバンク、キオクシア、NEC、デンソーが出資する。同社は2025年までに試作ラインを稼働させ、2027年には2ナノメートル世代の量産開始を目標とする。これは世界最先端の半導体製造技術であり、現在は台湾積体電路製造(TSMC)や韓国サムスン電子のみが実現している。

経産省幹部は「半導体は経済安全保障の要。国内で設計から製造まで一貫して行える体制を構築する必要がある」と強調する。ラピダスの工場は北海道千歳市に建設中で、総投資額は5兆円規模と見込まれる。

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官民連携の動き

政府はラピダス以外にも、TSMCの熊本工場に対する補助金や、キオクシアとウエスタンデジタルの合弁工場への支援など、複数の半導体プロジェクトを推進している。TSMC熊本工場は2024年末の量産開始を予定し、ソニーとデンソーも出資する。

一方、日本国内の半導体産業は1990年代には世界シェア約50%を誇ったが、現在は約10%に低下している。政府は2030年までに半導体関連の売上高を15兆円に引き上げる目標を掲げる。

課題と展望

専門家は「人材不足と技術継承が最大の課題」と指摘する。半導体産業は高度な技術と経験が必要だが、日本の半導体メーカーは2000年代以降、多くの技術者を失った。ラピダスは海外からの技術者受け入れや大学との連携を進めているが、根本的な人材育成には時間がかかる。

また、半導体工場の建設には巨額の投資と長いリードタイムが必要で、市況変動のリスクもある。半導体市場は需要と供給のサイクルが激しく、2023年は世界的な需要減退に見舞われた。

それでも、日本政府は半導体産業の復活を国家プロジェクトと位置付け、税制優遇や規制緩和など総合的な支援策を打ち出している。経産省は「日本が再び半導体で世界をリードするため、官民一体となって取り組む」と意気込む。

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