東芝、AI活用の半導体製造技術を発表も競争に遅れ
東芝は、人工知能(AI)を活用した半導体製造の新技術を発表した。この技術は、製造プロセスの最適化と効率向上を目指すもので、特に微細化が進む最先端半導体の歩留まり改善に寄与すると期待されている。しかし、業界ではすでに多くの競合他社が同様のAI技術を導入しており、東芝の後塵を拝する形となっている。
新技術の概要
東芝が開発した技術は、AIが製造装置のデータをリアルタイムで分析し、異常を予測・検知するシステムである。これにより、不良品の発生を未然に防ぎ、生産効率を最大20%向上できるとされる。また、AIは熟練技術者のノウハウを学習し、製造条件の自動調整も可能にする。
同社は、この技術をまず自社の半導体工場に導入し、その後外部へのライセンス供与も検討している。市場規模は今後数年で数百億円に達する見込みだ。
競合他社の動向
一方、業界大手のサムスン電子やTSMCは、すでにAIを活用した製造プロセスを実用化している。サムスンは2023年からAIによる歩留まり管理システムを導入し、TSMCもAIを用いた欠陥検出技術で成果を上げている。東芝の技術はこれらの先行技術と比べ、特に大規模データ処理で劣るとの指摘がある。
また、IntelもAI搭載の製造装置を開発中で、2025年までの実用化を目指している。東芝は技術力で劣るものの、価格競争力や顧客サポートで差別化を図る方針だ。
半導体市場の展望
半導体市場はAIや5G、自動車向け需要で急速に拡大しており、2025年には世界市場が100兆円を超えると予想される。製造技術の高度化が競争力を左右する中、東芝の新技術がどの程度シェアを獲得できるかが注目される。
アナリストは「東芝の技術は評価できるが、競合との差を埋めるにはさらなる投資と提携が必要」と指摘する。同社は今後、研究開発の加速と外部パートナーとの協業を進める予定だ。



