ソニーグループは、半導体事業の成長戦略を発表した。車載向けイメージセンサーで世界シェア50%超を目指し、2025年度までに同事業の売上高を2兆円に拡大する計画だ。同社はすでにスマートフォン向けイメージセンサーで世界トップのシェアを誇るが、今後は自動運転や先進運転支援システム(ADAS)向けの需要を取り込む。
車載向けセンサーに注力
ソニーは、車載向けイメージセンサーにおいて、2025年度までに世界シェア50%以上を獲得する目標を掲げた。現在のシェアは約30%とみられる。同社は、高感度・高ダイナミックレンジの技術を強みに、自動運転レベル3以上のシステム向けセンサーを供給する。また、車載向けだけでなく、産業用や医療用など非コンシューマー分野の開拓も進める。
ソニーセミコンダクタソリューションズの清水照士社長は、「自動車の電子化が加速する中、センサーは車の目となる。当社の技術で安全・安心なモビリティ社会に貢献したい」と述べた。
売上高2兆円への道筋
ソニーの半導体事業は、2020年度に約1兆円の売上高を記録した。これを2025年度までに2兆円に倍増させる計画だ。成長のけん引役として、車載用センサーのほか、スマートフォン用センサーの高付加価値化や、データセンター向け光半導体の拡大を見込む。設備投資については、2021年度から2023年度までの3年間で約7000億円を投じる方針を示した。
半導体事業の営業利益率は、2020年度の約18%から、2025年度には20%以上を目指す。研究開発費は売上高の約10%を維持し、技術優位性を保つ。
競争環境と課題
車載用イメージセンサー市場では、米オン・セミコンダクターや韓国サムスン電子などが競合する。ソニーは、高画質やノイズ低減技術で差別化を図るが、価格競争も激化している。また、半導体の供給不足が続く中、生産能力の確保が課題だ。ソニーは、自社工場の増強に加え、外部ファウンドリーの活用も検討する。
アナリストからは「ソニーの技術力は高いが、車載市場では顧客との長期的な関係構築が重要。既存の自動車部品メーカーとの連携が鍵を握る」との指摘がある。



