半導体大手キオクシアホールディングス(HD)は17日、連結子会社であるキオクシアおよび米国販売子会社が、米国での特許権侵害訴訟で敗訴し、暫定で約2億2900万ドル(約371億円)の損害賠償支払いを命じる陪審評決を受けたと発表した。
訴訟の経緯と主張
訴訟は、米衛星通信大手ビアサットが2021年11月、キオクシアのフラッシュメモリー製品の一部が自社の特許1件を侵害しているとして、米テキサス州西部地区連邦地裁に提起したもの。キオクシア側は該当特許自体が無効だと反論していた。
地裁の陪審は16日、ビアサット側の主張を認める評決を出した。キオクシアHDは「ビアサット社の主張および陪審の判断は到底容認できるものではない。当社グループは、第三者の知的財産を尊重している」とコメント。評決には誤りがあるとして、評決後の申し立てや控訴を含め、法的手段を講じる方針だ。
今後の影響と対応
キオクシアはNAND型フラッシュメモリーで世界有数のシェアを誇る半導体メーカー。今回の評決は暫定であり、今後の法的手続きによって金額や判断が変わる可能性がある。同社は控訴を視野に入れており、長期化も予想される。
半導体業界では特許訴訟が頻発しており、過去にもキオクシア(旧東芝メモリ)は他社との係争を経験している。今回の賠償額はキオクシアの業績に影響を与える可能性があるが、同社は財務基盤の強化を進めている。
ビアサットとの関係
ビアサットは衛星通信機器やブロードバンドサービスを手がける企業で、特許ポートフォリオを積極的に活用している。同社はキオクシアのフラッシュメモリー製品が特定の特許(米国特許番号非公開)を侵害したと主張。キオクシアは特許の無効を主張していたが、陪審はビアサットの主張を全面的に認めた。
キオクシアHDは「当社グループは第三者の知的財産を尊重している」と強調し、評決の内容に異議を唱えている。同社は今後の法的手続きを通じて自社の正当性を主張する方針だ。



