日本の半導体復活へ、ラピダスとTSMCがけん引する新たな潮流
日本の半導体復活へ、ラピダスとTSMCがけん引

日本の半導体産業、官民連携で再興へ

日本政府は半導体産業の復活に向け、大型投資と国際協力を加速させている。2022年に設立されたラピダスは、北海道千歳市に最先端の半導体工場を建設中で、2027年の量産開始を目指す。同社は2ナノメートル世代のロジック半導体の開発・量産を計画しており、経済産業省は最大3300億円の補助金を拠出する方針だ。

TSMCの熊本進出、地域経済に波及効果

台湾の半導体大手TSMCは、熊本県菊陽町に第1工場を建設中で、2024年12月の稼働開始を予定している。この工場は22〜28ナノメートル世代の半導体を生産し、ソニーグループやデンソーとの合弁事業として進められている。第2工場の建設も検討されており、総投資額は1兆円を超える見通しだ。

TSMCの進出により、熊本県では関連企業の誘致や雇用創出が進み、地域経済への波及効果が期待されている。しかし、水資源の確保や交通インフラの整備など、課題も指摘されている。

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経産省の戦略、国際競争に挑む

経済産業省は2021年に「半導体・デジタル産業戦略」を策定し、国内の半導体基盤強化を図っている。この戦略では、先端半導体の生産拠点形成に加え、AIや自動運転など成長分野向けの半導体開発を推進する。政府は2023年度の補正予算で、半導体関連に約1.3兆円を計上した。

「日本はかつて世界の半導体市場を席巻したが、現在はシェアを大きく落としている。今回の投資は、その巻き返しを図る重要な機会だ」と、経済産業省の担当者は述べている。

ラピダスの挑戦、2ナノ半導体の量産

ラピダスは、IBMやimec(ベルギー)との提携により、2ナノメートル世代の半導体技術を開発中だ。2025年には試作ラインを稼働させ、2027年の量産開始を目指す。同社の目標は、世界最先端の半導体を日本国内で生産することだ。

「2ナノ半導体の量産は、日本の半導体産業復活の鍵を握る。世界中の需要を取り込むため、スピード感を持って開発を進める」と、ラピダスの小池淳義社長は語る。

世界の半導体市場、需要と供給の変化

半導体市場は、AIやデータセンター向けの需要拡大により、2023年に約5000億ドル規模に成長した。一方で、地政学的リスクやサプライチェーンの脆弱性が顕在化し、各国が自国での生産強化に動いている。日本もその流れに乗り、官民一体で半導体産業の競争力強化を図っている。

「半導体は経済安全保障の要だ。国内での安定供給体制を構築することが、日本の産業競争力維持に不可欠」と、専門家は指摘する。

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