日本政府、半導体補助金でTSMC九州工場を支援へ、経済安全保障を強化
半導体補助金でTSMC九州工場支援、政府方針

日本政府は、台湾の半導体大手・台湾積体電路製造(TSMC)が九州に建設する新工場に対し、最大1兆円規模の補助金を拠出する方針を固めた。複数の政府関係者が明らかにした。これは、先端半導体の安定供給を確保し、経済安全保障を強化する狙いがある。

TSMC九州工場の概要と補助金の規模

TSMCは2023年7月、熊本県に第2工場を建設すると発表。第1工場に続く大型投資で、総投資額は約1兆円超と見込まれる。政府はこのうち半額程度を補助する方向で調整している。補助金は経済産業省が所管する「特定高度情報通信技術活用システムの開発供給及び導入の促進に関する法律」に基づき支出される。

第1工場には政府が最大4,820億円を補助。今回の第2工場への補助は、さらに大規模なものとなる。岸田文雄首相は「半導体は経済安全保障の要」と述べ、国内生産基盤の強化を強調している。

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経済安全保障と半導体戦略

半導体は、スマートフォンや自動車、軍事機器など幅広い分野で不可欠な部品。近年、台湾をめぐる地政学的リスクや、米中対立による供給網の混乱が懸念されている。日本政府は、先端半導体の製造能力を国内に確保することで、有事の際の安定供給を目指す。

経済産業省の幹部は「TSMCの工場は、日本の半導体産業の復活にとって極めて重要だ」と語る。日本はかつて半導体大国だったが、1990年代以降、海外勢にシェアを奪われてきた。今回の補助により、再び世界市場での競争力回復を図る。

地元九州の期待と課題

九州はTSMCの工場誘致により、雇用創出や関連産業の集積が期待されている。熊本県の蒲島郁夫知事は「半導体産業の拠点形成は、地域経済の活性化につながる」と歓迎する。一方で、水や電力の確保、人材育成などの課題も指摘されている。

TSMCの工場は、最先端の3ナノメートルプロセスに対応する計画。これにより、日本は最先端半導体の国内生産が可能となる。政府は2025年の稼働開始を目標に、補助金の詳細を詰める。

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