国内半導体154社の2025年度売上高7.9兆円、過去最高更新
国内半導体154社の2025年度売上高7.9兆円、過去最高

東京商工リサーチが9月4日に発表した調査で、国内の主要な半導体関連メーカー154社の2025年度売上高合計が前年度比17.1%増の7兆9115億円となり、過去5年間で最高を記録したことが分かった。生成AIの普及やデータセンター向け需要の拡大に加え、NAND型フラッシュメモリの供給不足に伴う販売価格の上昇が業績を押し上げた。

売上高・利益ともに過去最高、キオクシアが首位

調査は、同社の約440万社の企業データベースのうち、日本標準産業分類の製造業-電子部品・デバイス・電子回路製造業-電子デバイス製造業-集積回路製造業に該当し、2025年4月から2026年3月期を最新期とする5期連続で業績が判明した企業群を対象としている。

154社の売上高合計は7兆9115億円で前年度比17.1%増、利益合計は同5.4%増の7125億円。いずれも過去5年間で最高となった。売上高ランキングの首位はキオクシアで、売上高は前年度比38.5%増。AI普及に伴うデータセンター向け大容量・高速SSDの需要拡大に加え、NAND型フラッシュメモリの販売単価上昇が寄与した。

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上位5社で約8割、JASMは約143倍に急成長

2位はソニーセミコンダクタソリューションズで、スマートフォン向け積層型CMOSイメージセンサーの大型化・高感度化や、車載・産業用カメラ向けセンシング需要の拡大が寄与。3位はルネサス エレクトロニクスで、自動車の電子化・高度化を背景とした車載用マイクロコントローラの需要に加え、産業機器やIoT向け半導体の需要を取り込んだ。

売上高上位5社の合計は154社全体の79.1%を占めた。半導体製造では研究開発や生産設備に多額の投資が必要なため、規模の大きな企業への集中傾向が鮮明となっている。

売上高の伸長率が最も高かったのは、TSMCの日本子会社であるJapan Advanced Semiconductor Manufacturing(JASM)。2025年度の売上高は724億2000万円で、前年度比の伸長率は1万4240.5%増、約143倍となった。熊本県菊陽町の工場が初めて通年で稼働し、半導体の量産出荷が本格化したことが急成長につながった。

黒字企業は73.3%に増加、一方で4割超が減益

売上規模別では、売上高1億円未満が36社(構成比23.3%)で最多。次いで1億円以上5億円未満が35社(同22.7%)、10億円以上50億円未満が28社(同18.1%)となった。売上高500億円以上は18社で前年度から1社増加。売上高10億円以上の企業は68社で全体の44.1%を占める。

2025年度の最終利益が黒字だった企業は113社で全体の73.3%。前年度の107社(69.4%)から6社増えた。一方、黒字を維持しながら減益となった企業は66社で、構成比は42.8%に達した。シリコンウェハや特殊ガスなどの材料費、エネルギー価格上昇に伴う工場の光熱費、人手不足を背景とした人件費の増加が減益要因として挙げられる。汎用品の需要低迷や、コスト上昇分の価格転嫁が進まなかった企業では、売上高拡大が利益増加につながらない状況もみられた。

利益合計は前年度比5.4%増となったが、2024年度の同500.8%増からは成長率が大幅に鈍化。AIサーバ向けの高付加価値製品や需給逼迫による価格上昇の恩恵を受ける企業と、コスト増や汎用品需要の低迷に直面する企業の差が広がった。

今後もAI向け高付加価値製品の需要を取り込めるか、増加する設備・材料・人件費を販売価格へ反映できるかが、各社の収益を左右することになりそうだ。

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