日本政府と民間企業が連携し、次世代半導体の国産化に向けた取り組みを加速させている。世界的な半導体不足が続く中、経済安全保障の観点からも国内生産体制の強化が急務となっている。
官民連携の新たな枠組み
経済産業省を中心に、トヨタ自動車やソニーグループ、NTTなど主要企業が参画する新組織「次世代半導体技術開発機構」が発足。2025年度までに総額1兆円規模の投資を計画し、2ナノメートル世代の先端ロジック半導体の量産技術確立を目指す。
研究開発の具体策
北海道千歳市に建設中の工場では、オランダのASML社製の最新露光装置を導入。2027年の量産開始を目標に、台湾積体電路製造(TSMC)との協業も視野に入れる。また、東京大学や東北大学などと連携し、次世代半導体材料の研究も進める。
人材育成の取り組み
半導体業界では慢性的な人材不足が課題。政府は2024年度から、半導体関連の大学院教育を拡充し、年間500人の高度人材育成を目指す。さらに、海外からの技術者受け入れも促進する。
- 九州大学に半導体専門の大学院を新設
- 企業との共同研究プログラムを強化
- インターンシップ制度を拡充
経済安全保障への影響
半導体は自動車や家電、軍事機器など幅広い分野で不可欠。中国や台湾への依存度が高い現状を打破し、国内での安定供給体制を構築することが国家安全保障上の重要課題となっている。
政府は2023年度補正予算で半導体関連に約1.3兆円を計上。今後も継続的な支援を約束しており、日本の半導体産業復活への期待が高まっている。



