AI活用で国産半導体の設計効率化、経産省が新プロジェクト
AI活用で国産半導体設計効率化、経産省新プロジェクト

経済産業省は、国産半導体の設計工程に人工知能(AI)を活用する新たなプロジェクトを開始した。設計期間を従来の半分に短縮し、国際競争力を強化する狙いがある。2027年度までの実用化を目指し、複数の半導体関連企業と連携する。

プロジェクトの概要と目標

プロジェクト名は「AI駆動型半導体設計プラットフォーム」。経済産業省が主導し、ルネサスエレクトロニクスやソシオネクストなど国内主要半導体メーカーが参加する。総事業費は約500億円で、一部を国費で賄う。

AIを設計工程に導入することで、従来は人間の経験に頼っていた回路配置や配線の最適化を自動化。設計ミスの低減や性能向上も期待される。経済産業省の担当者は「AI活用により、設計期間を50%削減し、開発コストも30%程度削減できる見込み」と述べている。

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国際競争力強化への期待

半導体業界では、米中対立を背景に先端半導体の自国生産が重要視されている。日本は設計工程での競争力低下が指摘されており、本プロジェクトで巻き返しを図る。参加企業の一つであるルネサスエレクトロニクスの関係者は「AIによる設計自動化は、人手不足解消にもつながる。世界市場でのシェア拡大に貢献したい」とコメントした。

プロジェクトでは、AIモデルの開発に加え、設計データの標準化も進める。異なる企業間でのデータ連携を容易にし、業界全体の効率化を図る。経済産業省は、このプラットフォームを海外企業にも開放する方針で、国際標準化を視野に入れている。

今後のスケジュールと課題

2025年度中にAIプロトタイプを開発し、2026年度から実証実験を開始。2027年度の実用化を目指す。ただし、AIの学習に必要な設計データの収集や、セキュリティ対策が課題として挙げられる。経済産業省は、企業間でのデータ共有ルールを年内に策定する方針だ。

また、AI導入による雇用への影響も懸念されるが、同省は「設計者の役割は高度化し、新たな雇用が生まれる」と説明。設計者のAI活用スキル向上のための研修プログラムも併せて実施する予定だ。

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