韓国株式市場では26日、一時サーキットブレーカーが発動するなど不安定な値動きが続いている。慶応義塾大学大学院の小幡績教授は、この状況を受け「世界のAI・半導体バブル崩壊がこの6月に始まった」と確信した理由を語った。
韓国株サーキットブレーカー発動の背景
韓国総合株価指数(KOSPI)は26日、急落により取引が一時停止されるサーキットブレーカーが発動。AI・半導体関連銘柄を中心に売りが膨らみ、市場は混乱した。小幡教授は「あとから振り返ればわかるが、今がその転換点だ」と指摘する。
世界的なAIブームに乗り、半導体株は長らく上昇を続けてきた。しかし、過熱感が強まり、投資家の間で利益確定売りが加速。特に韓国は半導体大手サムスン電子やSKハイニックスを抱え、影響を強く受けた。
バブル崩壊の兆候と要因
小幡教授は「バブル崩壊の典型的なパターンが見られる」とし、以下の要因を挙げる。
- AI関連株の異常な高騰とPER(株価収益率)の拡大
- 半導体需要の先行き不透明感(在庫調整の長期化)
- 米国金利上昇によるグロース株への逆風
特に「生成AIへの過大な期待が現実と乖離し始めた」と分析。企業のAI投資は増加しているものの、収益化のスピードが追いついていない。
競馬とサッカーW杯のアナロジー
小幡教授は本コラムで、競馬とサッカーワールドカップを引き合いに出し、個の強さの重要性を説いた。サッカー日本代表が強くなった理由として、選手が欧州で孤独な環境に身を置き、人間として成長したことを挙げる。「同じことが競馬界にも必要だ」と主張。
JRA(日本中央競馬会)の騎手は「純粋培養」による弱さがあり、海外騎手や地方競馬出身騎手に勝負どころで負けると指摘。組織の開放性を高めるべきだと提言した。
今後の市場見通し
小幡教授は「バブル崩壊はまだ序章に過ぎない」と警告。AI・半導体セクターの調整は数カ月続く可能性があり、投資家は慎重な姿勢を求められる。一方で、長期的にはAI技術の進展は続くため、適正な評価額での投資機会が生まれるとも述べている。
なお、本コラムは小幡教授が担当する最終回。次回は7月4日(土)に吉崎達彦氏が執筆予定。



