建設現場の熱中症対策、AIカメラや警戒レベル連動で進む
建設現場の熱中症対策、AIカメラや警戒レベル連動で進む

県内で連日厳しい暑さが続く中、熱中症発生率の高い建設現場で熱中症を防ぐ取り組みが不可欠となっている。現場では熱中症警戒レベルに合わせた行動基準を定めたり、AIを活用して熱中症リスクをはかったりと、様々な対策が進んでいる。

AIカメラで顔の変化からリスク検知

5日、建設大手「清水建設」などが担当する山北町の新東名高速道路の工事現場で、作業員がタブレット端末に顔をかざすと、熱中症リスクが画面に表示された。この工事現場では、山北スマートインターチェンジ(仮称)などの建設が進められ、約500人が作業にあたっている。

同社は気温や湿度などから算出される「暑さ指数」(WBGT)を基準に、現場での休憩や水分補給回数を定め、指数によっては作業を延期することもある。熱中症リスクをはかるために今年から導入されたのが、個人の顔の変化から熱中症リスクを事前検知するAIカメラ「カオカラ」だ。

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カオカラの仕組みと導入状況

カオカラは横浜市戸塚区の「ポーラメディカル」が開発した。同社は化粧品大手のポーラ・オルビスホールディングスが設立し、製品開発に化粧品の開発・研究で培った顔の解析や肌の分析技術を生かしている。カオカラは、熱中症の要因となる深部体温の上昇が表れる顔色、表情、発汗の3要素を読み取ることで熱中症を事前に予防でき、2024年から販売を開始した。累計約5500台を売り上げ、そのうち約85%が建設業で導入されているという。

現場の対策と労働局の呼びかけ

現場ではこのほか、塩タブレットを配ったり、飲料水をシャーベット状にする専用の冷凍庫を設置したりする。現場を統括する清水建設の蔵重幹夫建設所所長は「熱中症対策は現場の最優先事項の一つ。これからもアップデートを続けていきたい」と話す。

神奈川労働局によると、昨年に職場での熱中症で死亡した人は1人、4日以上休業した人は101人。死傷者は計102人(前年78人)で、統計を取りだした1998年以来過去最多となった。業種別の死傷者数は過去5年間で、建設業が64人(うち死亡2人)と最多で、運送業が58人(同0人)、製造業が52人(同1人)と続く。

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