滋賀・東近江市、自動運転車にパンクしない次世代タイヤ「エアフリー」を採用
滋賀・東近江市、自動運転車にパンクしない次世代タイヤを採用

滋賀県東近江市は、鈴鹿山脈の中山間地域で運行している自動運転車に、空気を入れる必要がなく、パンクもしない次世代タイヤを採用した。地域交通の維持が全国的な課題となる中、維持管理が容易なため、効率的な運行につながるとの期待が高まっている。

次世代タイヤ「エアフリー」の特徴

次世代タイヤは、大手「ブリヂストン」(東京)が開発した「AirFree(エアフリー)」。特殊形状の樹脂製スポークが荷重を支え、乗り心地を確保する。空気を必要としないため、パンクや空気圧に起因する故障の心配がなく、点検は目視で十分という。路面に接するゴム部分やスポークの樹脂はリサイクルできるため、環境負荷の軽減にもつながる。

自動運転車「けい流カー」の運行状況

東近江市は昨年1月、ブリヂストンと連携協定を締結した。ブリヂストンが富山市や東京都杉並区、小平市、福岡県久留米市の公道、非公道で行った実証実験の結果を踏まえ、東近江市で初の実用化にこぎ着けた。

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自動運転車の愛称は「けい流カー」(定員6人)で、清流・愛知川などが近くを流れる道の駅「奥永源寺渓流の里」(東近江市蓼畑町)と、鈴鹿10座の一つ、銚子ヶ口の登山口近くまでの片道約2.4キロを往復しており、現在は土・日曜と平日の1日の週に3日間、1日あたり6便を有料で走行している。道の駅ではコミュニティバスと接続している。

運行は、運転手が乗車し、ハンドルやブレーキ操作を自動化した「自動運転レベル2」で行われ、カート型の車両は時速20キロ未満で道路に埋め込まれた電磁誘導線をたどる。

地域交通への期待と利用実績

市によると、奥永源寺地区で65歳以上が占める高齢化率は約60%で、市全体の2倍にあたる。自動運転車は地域住民や観光客らが利用しているほか、集落の農産物の運搬にも使われている。2021年4月の運行開始以来、昨年末までに5883人が利用した。

7月7日には、道の駅一帯で次世代タイヤを装着したけい流カーの出発式があった。試乗した小椋正清市長は「渓流の音が聞こえるほど静かで快適な乗り心地だった」とし、「持続可能な地域公共交通の実現につながる」と期待を寄せた。ブリヂストンの蓮沼利幸常務役員は「タイヤは命を乗せている。地域の大切な移動手段の足もとを支えることができる」と述べた。

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