ぷちリカちゃん開発者が語るヒットの秘密 小さな人形に込めたこだわりと挑戦
ぷちリカちゃん開発者インタビュー ヒットの秘密とこだわり

今年2月に誕生した「ぷちリカちゃん」は、従来のリカちゃんを小さくした新シリーズで、第1弾ではサンリオキャラクターズやナルミヤキャラクターズとのコラボレーションが話題となり、平成女児を中心に絶大な支持を集めた。本記事では、タカラトミーリカちゃん事業部マーケティング課の相馬梨良主任に、開発背景や商品にかける思いをインタビューした。

「リカちゃんを小さくする」構想は10年以上前から

相馬さんは、もともとリカちゃんの企画開発課で「ぷちリカちゃん」の担当をしていた。彼女によると、リカちゃんを小さくするというアイデア自体は10年以上前からあったが、なかなか商品化に至らなかったという。近年、ぬいぐるみやキーホルダーをバッグに付けたり、持ち歩いて写真を撮る需要が高まっていることから、「今ならリカちゃんを小さくすることで遊び方の幅が広がるのでは」と考えた。さらに、ミステリーボックスの人気も追い風となり、両者を組み合わせた「ぷちリカちゃん」が誕生した。

キーホルダーにもなる新たな遊び方

「ぷちリカちゃん」の特徴は、後ろ側にループが付いており、ボールチェーンを通せばキーホルダーとして使えること。ポーチに入れて持ち運びも簡単だ。相馬さんは「カフェや旅行先で料理とぬいぐるみを並べて写真を撮る人が多い。通常のリカちゃんはサイズ的にハードルが高いが、ぷちリカちゃんなら気軽に取り出せるので、SNSにアップする遊び方もしてほしい」と語る。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

顔のデフォルメに徹底的なこだわり

開発で最も力を入れたのは顔のデザインだ。リカちゃんの顔をそのまま縮小すると、バランスが悪く怖い印象になってしまう。そこで、目の幅や間隔、縦横比、白いハイライトの大きさ、まつ毛の長さや太さなど、微調整を繰り返した。特に、リカちゃんのトレードマークである左を向いた瞳は絶対に残したいと考え、ぷちリカちゃんにも反映させた。

コラボデザインで大切にしていること

第1弾ではサンリオキャラクターズとナルミヤキャラクターズとコラボ。6月27日からは第2弾として『ぷちリカちゃん サンエックスユニバースコレクション』が発売される。コラボデザインでは、一目でどのキャラクターか分かるようにすることを重視。サンリオコラボではシルエットや洋服の形状でキャラクターを表現し、ナルミヤコラボではフードの形や靴の色にこだわった。

SNSで大反響、予約は即完売

情報解禁後、SNSでは「何万いいね」が付き、公式予約サイトは2日で完売。発売日から約1週間で全商品が完売した。相馬さんは「約60年の歴史で、見た目から背丈までデフォルメしたリカちゃんは初めてだったので不安だったが、熱を込めて作ったものが伝わって感動した」と振り返る。

少人数で生み出したヒット商品

「ぷちリカちゃん」の開発は、マーケティング担当1名と開発担当の相馬さんの2名が中心。上司やチームメンバーの意見を聞きながら、髪色や衣装決め、関係各所とのやり取りは開発が主導した。「売れなかったら私のせい」と怖くなることもあったが、企画を通した際に上長から「大丈夫!」と言われ、商品化できた喜びは大きかったという。

ターゲットは20~30代、トレンドにマッチ

ターゲット層は20~30代に設定。コラボ先もその層に刺さる内容を選んだ。従来のリカちゃんにはない持ち運びやすさやミステリーボックス仕様が、ニーズやトレンドに合致して支持を得たと分析する。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ

開発者の1日とこだわり

開発時は、毎月のアイデアミーティングのほか、コラボ先が決まれば衣装デザインや素材選び、髪型の検討などを行う。試作用の生地を買いに行き、素材を試行錯誤することも。デザイナーは別におらず、企画開発担当が独自の分析とファッションセンスでデザインを決定する。トレンドはSNSや街中のファッション、子供向けファッション雑誌、キャラクター系展示会などからキャッチしている。

やりがいと難しさ

やりがいは、売り場で子供が自分の商品を手に取って買ってくれる瞬間を見た時。難しさは、リカちゃんの頭身は人間と異なるため、実際のファッションをそのまま落とし込むと違和感が生じること。また、シンプルすぎる服は子供の目を引かず、顔が華やかな分、地味に見えてしまうため、子供が好きな要素と流行をバランスよく取り入れる必要がある。

大切にしている考え方

「自分自身が本当にかわいいと思えるものを作る」ことを心がけている。「自分が『かわいい』『買いたい』と思わないものは届かない。細かいところまで考えて、『これならかわいい』と思えるものにしたい」と語る。

リカちゃんを通して届けたいもの

リカちゃんは来年60周年を迎え、3世代で楽しまれている。子供は着せ替えやごっこ遊び、大人になると洋服作りや写真撮影など、遊び方は多様だが、共通しているのはリカちゃんを心から好きでいてくれること。「友達のように大事に思ってもらえる存在であり続けてほしい」と願う。

第2弾「サンエックスユニバースコレクション」

6月27日発売の第2弾は、サンエックスのキャラクター「リラックマ」「すみっコぐらし(とかげ)」「たれぱんだ」「みかんぼうや」「こげぱん」「アフロ犬」に加え、初のシークレット1種を含む全7種。洋服や帽子のデザイン、髪色、表情など細かなこだわりが詰まっている。