米大リーグ、ロボット審判導入へ 2026年にも実戦で試験運用
米大リーグ機構(MLB)は、ストライクゾーンの判定を自動化する「ロボット審判」システムを、2026年シーズン中にも実戦で試験導入する方針を明らかにした。MLBはこれまでマイナーリーグで同システムの検証を重ねており、2025年までにさらなるテストを実施した上で、本格導入の可否を判断する。
システムの概要
ロボット審判は、複数のカメラとレーダーを組み合わせたトラッキングシステム「ABS(自動ボールストライクシステム)」を採用。投球の軌道をリアルタイムで計測し、打者のストライクゾーンを通過したかどうかを判定する。判定結果は審判が装着するイヤホンに伝えられ、審判がコールする仕組みだ。
MLBは2023年からマイナーリーグの一部試合でABSを導入し、選手や審判からのフィードバックを収集。その結果、ストライクゾーンの一貫性が向上し、試合時間の短縮にも寄与することが確認された。
導入スケジュール
MLBの発表によると、2025年にはさらに多くのマイナーリーグ試合でABSをテストし、システムの精度や運用上の課題を検証する。その後、2026年にメジャーリーグの一部試合で試験導入する計画だ。ただし、全試合への導入は早くとも2027年以降になる見通し。
MLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏は「テクノロジーを活用して野球の正確性と公平性を高めることは、リーグの長年の目標だ。ロボット審判の導入はその一環であり、ファンや選手の理解を得ながら慎重に進めたい」と述べている。
賛否両論
ロボット審判の導入には、選手や監督の間で賛否が分かれている。賛成派は「人間の審判よりも正確で、試合の流れを妨げない」と評価する一方、反対派は「野球の伝統や人間味が失われる」「微妙な判定を巡る駆け引きがなくなる」と懸念を示す。また、現役の審判からは「職を奪われる」との声も上がっている。
MLBは、ロボット審判の導入後も人間の審判がフィールドに残り、イヤホンを通じてコールする形式をとることで、伝統と革新のバランスを図る方針だ。



