女性用下着メーカーのワコールホールディングスが、2030年にも自動車産業へ参入する方針を打ち出している。矢島昌明社長に狙いを聞いた。
自動車分野進出の背景
矢島社長は、ワコール独自の技術「Melooop(メループ)」を自動車のひじ置きなどの内装部品製造に応用する考えを示した。この技術は金型や縫製を使わず、ポリウレタンなどで立体をつくれるもので、もともとはノンワイヤブラジャーのカップ用に開発された。通気性があり、硬さや厚みを自由に変えられるほか、通常のウレタンと違い再利用が可能という。
独化学大手と連携し、早ければ30年の量産化を目指す。
下着市場の縮小
矢島社長は「下着が苦しいから自動車をやろうという話ではない」としつつも、「こういう取り組みをしていかないと将来の成長はない」と強調。下着市場は19年時点で約6千億円あったが、25年には5500億円程度に縮小した。物価高による買い控えや下着のカジュアル化で購入単価が下がり、販売の中心であるデパートも閉店が相次いでいる。



