ボルボ・カー・ジャパンは2026年7月8日、電気自動車(EV)のフラッグシップクロスオーバー「ES90」を日本で発売した。日本市場では久しぶりとなるセダンタイプ(同社はクロスオーバーと分類)の新型車は、従来のボルボユーザーにとって魅力的な乗り換え先となる。
セダンとSUVの利点を融合
ES90は、外観は上下に厚みのあるセダン形状ながら、5ドアハッチバックスタイルの実用性とSUVの広い室内空間、高い最低地上高を兼ね備えたクロスオーバー車だ。ボルボは以前、車名が「S」から始まるセダンを販売していたが、このシリーズは2024年に終売となっていた。そのため、日本でボルボの「S」系モデルを購入できるのは久しぶりとなる。
ボディサイズは全長5,000mm、全幅1,940mm、全高1,555mm(ツインモーターは1,545mm)、ホイールベースは3,100mm。最低地上高は最も高いグレードで190mm。車両総重量は最も重いツインモーターで2,835kgに達する。
3グレードを設定、価格は979万円から
グレードは「ES90 Plus Single Motor Extended Range」(979万円)、「ES90 Ultra Single Motor Extended Range」(1,129万円)、「ES90 Ultra Twin Motor Performance」(1,229万円)の3種類。2024年に終売となった「S90」のプラグインハイブリッド車(PHEV)が1,089万円だったことから、ほぼ同じ価格帯に収まっている。ボルボ・カー・ジャパンは、PHEVユーザーは自宅に充電環境を整備済みであることが多く、ES90への乗り換えハードルは低いと見込む。
外観は無駄のないシンプルでクリーンな造形が特徴。室内はウッドパネルを随所に配し、上質でありながら過度に装飾しない北欧デザインが際立つ。
航続距離は最大720km、パワフルなツインモーター
シングルモーター(後輪駆動)はバッテリー容量92kWh、フル充電での航続距離は665km。モーターは最高出力333PS、最大トルク480Nmを発生する。一方、ツインモーター(四輪駆動)は106kWhのバッテリーを搭載し、航続距離は720km。フロントモーターは299PS/390Nm、リアモーターは381PS/480Nmを出力し、豪華装備と高い走行性能を両立した最上級グレードとなっている。
多彩な価値を兼備する欲張りEV
ES90は5ドアハッチバックのため荷室が広く使いやすい。後席は40:20:40の3分割で倒せ、すべて倒すと荷室容量は大型ステーションワゴン「V90」並みになるという。これにより、V90からの乗り換え需要も見込める。なお、ボルボがV90のEV版を計画しているという情報は現時点ではない。
ボルボ・カー・ジャパンの商品担当はES90について、「V90(エステート)、V90クロスカントリー、S90の全ての価値を兼ね備えた大型EV」と説明。世界的にセダンの人気が衰えSUVの人気が高まる中、ES90は単なるセダン型EVにとどまらず、SUVやステーションワゴンの価値も包摂した一台に仕上がっている。



