トヨタのコンパクトSUV「ライズ」が、同じくトヨタの「ヤリス クロス」を販売台数で上回っている。その背景には、低価格グレードの充実や高い残価率など、複数の要因がある。
加速が滑らかで快適なハイブリッド
ライズのハイブリッドモデルは、アクセル操作に対する反応が機敏で、加速も滑らかだ。ハイブリッドならではの快適な運転感覚を味わえる。
パワートレーンの販売比率は、ターボを含んだガソリン車が45%前後、ハイブリッドが約55%だ。一方、ヤリス クロスではハイブリッドが約85%を占める。
低価格グレードが人気を牽引
ライズは、安価な1.2リッターガソリン車の比率が高い。人気の装備を採用しながら190万円台で購入できるGグレードの存在も、ライズの人気を押し上げている。
またライズには、「X ガソリン」というシンプルなグレードがあり、2WDの価格は180万700円だ。Xのホイールはスチール製で、エアコンはマニュアルになり、7インチTFTカラー液晶ディスプレイなどは装着されない。一般ユーザーには推奨しないが、販売店では「ライズXは、ヤリスよりも広い荷室がほしい法人のお客様が購入したり、レンタカーやカーシェアリングでの需要も多い」という。ライズはSUVでありながら、安価なコンパクトカーのニーズにも応えている。
高い残価率が魅力
ライズでは、残価設定ローン(いわゆる残クレ)も注目される。首都圏の販売会社の場合、3年後の残価(残存価値)は51%と高い。残価率はヤリス クロスと同じだ。コンパクトカーのヤリスは41%だから、ライズは大幅に上回る。
残価設定ローンでは、残価を除いた金額を分割返済するため、残価の高いライズなら月々の返済額を抑えられる。一方、残価を高めるには、残価設定ローンの返済を終えて返却された車両を、中古車として高値で流通できることが条件になる。つまりライズは、数年後にユーザーが売却するときの金額も、高値が期待できる。



