トヨタとNTT、自動運転AIで協業へ 3兆円投資計画
トヨタとNTT、自動運転AIで協業へ 3兆円投資

トヨタ自動車とNTTが、自動運転技術向けの人工知能(AI)開発で協業する方針であることが、複数の関係者への取材で明らかになった。両社は今後5年間で総額約3兆円を投資し、2028年までの実用化を目指す。この大型投資は、自動運転分野における国際競争が激化する中、日本の産業競争力強化につながる可能性がある。

協業の背景と目的

自動運転技術の開発競争は、米国や中国のテクノロジー企業が主導してきた。トヨタはこれまで独自に自動運転システム「ガーディアン」と「チューアー」を開発してきたが、AI分野でのNTTの通信・データ処理技術を取り入れることで、開発スピードを加速させる狙いがある。NTTは、光電融合技術など次世代通信基盤「IOWN」を活用し、低遅延で大容量のデータ処理を実現する計画だ。

両社は2024年3月に資本業務提携を発表しているが、今回の協業はその具体化の一環とみられる。トヨタの豊田章男会長は「NTTの持つ高度なAI技術と通信インフラは、自動運転の安全性向上に不可欠だ」と述べている。

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投資規模とスケジュール

投資総額約3兆円のうち、トヨタが約2兆円、NTTが約1兆円を負担する。資金はAIチップの開発やデータセンターの建設、実証実験に充てられる。2025年までに試作車を用いた公道走行試験を開始し、2028年には限定エリアでの完全自動運転サービスの提供を目指す。NTTの澤田純社長は「自動運転の社会実装には、官民連携が不可欠だ」と強調している。

業界への影響

この協業は、自動車業界と通信業界の垣根を越えた大型プロジェクトとして注目される。専門家は「トヨタとNTTの組み合わせは、自動運転の『目』と『脳』と『神経』を一体化する試みだ」と評価する。一方で、投資回収の不透明さや技術的な課題も指摘されている。自動運転を巡っては、米テスラや中国の百度(バイドゥ)なども巨額投資を続けており、競争は一段と激化しそうだ。

トヨタとNTTは、2024年度中に正式な契約を結び、共同開発会社を設立する可能性もある。両社の協業が、日本の自動運転技術の国際競争力を高める起爆剤となるか、今後の動向が注目される。

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