米電気自動車(EV)大手テスラは、中国当局から完全自動運転システム「FSD(Full Self-Driving)」の公道試験運用認可を取得した。北京・上海など主要都市で30台の車両を使い、年内にテストを開始する。中国市場での自動運転技術開発を加速させる狙いだ。
中国当局が試験認可、北京市内で公道テスト
中国工業情報化省は7月17日、テスラに対しFSDの試験運用を許可したと発表した。テストは北京市内の限定エリアで行われ、監視員が常時同乗する条件付き。テスラは2024年内に中国全土での展開を目指す。
テスラのイーロン・マスクCEOは4月に北京を訪れ、中国当局とFSD導入について協議していた。中国では百度や華為技術(ファーウェイ)など地元企業が自動運転技術を競っており、テスラの参入で競争が一層激化する見通しだ。
中国市場での自動運転競争が激化
中国の自動運転市場は2030年までに約5000億ドル(約78兆円)規模に成長すると予測される。百度は2023年に自動運転タクシー「ロボタクシー」の商用運行を開始し、ファーウェイも独自システムを搭載したEVを販売している。テスラのFSDは米国やカナダで既に試験運用中だが、中国での認可は初めて。
専門家は「中国の厳しいデータ規制がテスラにとって障壁だったが、今回の認可で同社の技術優位性が試される」と指摘する。テスラは中国で収集した走行データを国外に持ち出さないことを約束したとされる。



