中国における自動運転タクシー「ロボタクシー」の実用化が急速に進んでいる。百度(バイドゥ)は北京や武漢などの主要都市で500台規模の運行を計画しており、2025年までに65都市での展開を目指している。
百度のロボタクシー戦略
百度は自動運転技術で中国をリードする企業の一つだ。同社の自動運転タクシー「Apollo Go」は、すでに北京、上海、広州、深圳、武漢などの10都市以上で試験運行を実施している。2023年末時点で、累計走行距離は約6000万キロメートル、累計乗車回数は約200万回に達した。
百度は2025年までにロボタクシー事業を65都市に拡大し、500台規模の車両を投入する計画だ。これにより、中国全土での自動運転タクシーの普及を加速させる狙いがある。
中国の自動運転規制緩和
中国政府は自動運転技術の実用化に向けて規制緩和を進めている。2023年11月には、自動運転タクシーの商業運行を許可する「自動運転自動車試験実施管理規定」を施行。これにより、一定の条件下で自動運転タクシーが有料運行できるようになった。
北京市は2023年12月に、自動運転タクシーの無人運行を許可する条例を制定。武漢市も2024年1月に、自動運転タクシーの商業運行を認める方針を発表した。
競合他社の動き
百度以外にも、中国では多くの企業が自動運転タクシーの実用化を競っている。滴滴出行は2023年10月に、上海で自動運転タクシーの試験運行を開始。WeRide(文遠知行)は広州で、AutoX(安途)は深圳でそれぞれ商業運行を実施している。
テスラも中国市場での自動運転タクシー展開を検討していると報じられている。しかし、中国の規制やデータセキュリティの問題から、実現には時間がかかると見られる。
今後の展望
中国の自動運転タクシー市場は、2025年までに約1000億人民元(約2兆円)に達すると予測されている。百度の500台規模の展開は、その市場形成を大きく後押しする可能性がある。
しかし、安全性や法的責任、雇用への影響などの課題も残る。自動運転タクシーの普及には、技術面だけでなく、社会全体での受容と制度整備が不可欠だ。



