AIと5Gで遠隔手術支援、NTT東日本と東北大学が実証実験開始
AIと5Gで遠隔手術支援、NTT東日本と東北大が実証

NTT東日本と東北大学は2026年6月26日、AI(人工知能)と5G通信技術を活用した遠隔手術支援システムの実証実験を開始したと発表した。このシステムは、手術中の内視鏡映像などを高精細かつ低遅延で遠隔地に伝送し、AIがリアルタイムで解析した情報を基に、遠隔地の専門医が手術医に助言を行うことを可能にする。

システムの概要と目的

本システムは、5Gの高速・大容量・低遅延通信を活かし、手術室と遠隔地をシームレスに接続する。具体的には、手術室内の内視鏡カメラや術野カメラの映像を4K/8Kの高画質で伝送。同時に、AIが血管や臓器の位置を自動認識し、危険領域を強調表示するなど、手術の安全性向上を図る。遠隔地の医師は、タブレット端末などで映像とAI解析結果を確認しながら、音声や画面上のポインタで指示を出すことができる。

実証実験は、東北大学病院とNTT東日本の研究施設を5Gで接続して行われる。対象手術は腹腔鏡下胆嚢摘出術など、比較的標準化された低侵襲手術を想定。実験では、通信の安定性、映像の遅延時間、AI解析の精度、遠隔指導の実用性などを検証する。NTT東日本は「本システムにより、地域間の医療格差是正や、専門医不足の解消に貢献したい」と述べている。

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期待される効果と今後の展開

遠隔手術支援は、特に高度医療機関が少ない地方や離島での医療提供体制の強化が期待される。また、災害時やパンデミック時にも、専門医が安全な場所から手術に関与できる利点がある。今回の実証では、AIによるリアルタイム解析が手術の質をどう向上させるかも重要な評価ポイントとなる。

両者は、2027年度中の実用化を目指すとしている。実用化に向けては、通信品質の保証、医療機器としての認証取得、プライバシー保護などの課題があるが、段階的に解決を図る方針だ。さらに、将来的には遠隔地からのロボット手術への応用も視野に入れている。

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