米国の電気自動車(EV)市場で、日本メーカーの存在感が急速に薄れている。2024年の販売データによると、日本車のEV販売台数は前年比で約15%減少し、市場シェアは5%を切る水準まで落ち込んだ。一方、テスラは市場の約55%を占め、中国勢のBYDや吉利汽車もシェアを拡大している。
日本勢の苦戦要因
日本メーカーのEV戦略の遅れが主因だ。日産自動車はリーフで先行したが、モデルラインナップの更新が遅れ、航続距離や充電速度で競合に劣る。ホンダは2024年に新型EV「プロローグ」を投入したが、生産遅延で販売が伸び悩んだ。トヨタはハイブリッドに注力し、EVへの本格参入が遅れた。
米国市場では、インフレ抑制法(IRA)による税額控除が北米生産のEVに限定されるため、日本から輸入する車種は優遇対象外となり、価格競争で不利に。さらに、テスラが値下げ攻勢を強め、中国勢は低価格帯で攻める。
テスラと中国勢の猛攻
テスラはモデルYとモデル3の販売が好調で、2024年上半期だけで約30万台を販売。BYDは「シール」や「アトラス」で存在感を示し、吉利の子会社ポールスターも高級EV市場で認知度を上げている。
調査会社のデータによれば、2024年の米国EV市場全体は約130万台となり、前年比25%増。日本勢のシェアは4.2%と、2021年の8.1%から半減した。日産の広報担当者は「米国市場でのEV競争は厳しいが、2025年以降に新型車を投入し、巻き返しを図る」とコメント。
今後の展望
日本メーカーは2025年以降、北米でのEV生産拡大を計画。ホンダはGMと協業し、2026年までに北米でEV生産を開始する。トヨタも米国工場でEV生産を検討中だが、具体的な時期は未定。専門家は「日本勢が競争力を取り戻すには、革新的なバッテリー技術とソフトウェア面での差別化が必要」と指摘する。



