経済産業省が2025年度の電気自動車(EV)購入補助金について、現行の最大85万円からさらに縮小する方針を固めたことが明らかになった。関係者によると、新たな補助金制度では上限額が85万円に設定される見通しで、車両価格要件も厳格化される。これにより、EVの普及ペースに影響が出る可能性がある。
補助金縮小の背景
経産省は、EV補助金の財源として2025年度予算案に約1000億円を計上する方向で調整している。しかし、補助金の持続可能性を考慮し、対象車種や金額を見直す必要があると判断した。現在の補助金制度では、車両価格が800万円以下のEVが対象で、航続距離や充電性能に応じて最大85万円が支給されていた。新制度では、車両価格の上限が600万円程度に引き下げられる可能性が高い。
業界への影響
自動車業界からは懸念の声が上がっている。日本自動車工業会の幹部は「補助金縮小はEV普及の流れを鈍らせる恐れがある。特に価格が高いEVの需要が落ち込む可能性が高い」と指摘する。一方、経産省は「補助金に依存しない市場形成を促す必要がある」と説明しており、充電インフラ整備など他の支援策を強化する方針だ。
EV普及の現状
日本では2023年度のEV販売台数が約8万8000台と、新車販売全体の2%程度にとどまっている。欧州や中国に比べて普及が遅れており、政府は2035年までに新車販売を全て電動車にする目標を掲げる。しかし、補助金縮小がこの目標達成に影響を与える可能性がある。
経産省は2025年度の補助金制度について、年内にも正式決定する見通し。自動車メーカーや消費者からの反応が注目される。



