政府は電気自動車(EV)の普及を加速させるため、充電インフラの整備に総額5000億円を投入する方針を固めた。2030年までに全国の充電器の設置数を現在の約3倍にあたる30万基に増やす目標を掲げる。関係者が18日、明らかにした。
家庭用充電器の補助拡大
具体的には、家庭用の普通充電器の設置補助を拡充する。現在は1基あたり最大4万円の補助だが、これを倍額の8万円に引き上げる。集合住宅向けには、管理組合などの負担軽減策も強化する。また、高速道路のサービスエリアやパーキングエリアには、出力90キロワット以上の急速充電器を優先的に整備。現在約2000カ所の高速道の充電スポットを、2030年までに約1万カ所に増やす計画だ。
補助金の財源と効果
5000億円の財源は、経済産業省の2027年度補正予算案と2028年度当初予算案に計上する。政府は、この投資によりEVの航続距離不安(レンジアンビエティ)を解消し、新車販売に占めるEVの比率を2030年までに30%に引き上げる目標を達成したい考えだ。2025年のEV販売比率は約2%にとどまっている。
経済産業省の担当者は「充電インフラの整備はEV普及の前提条件。ガソリンスタンド並みの利便性を実現することで、消費者のEV購入意欲を高めたい」と述べている。
自動車メーカーの反応
自動車メーカーからは歓迎の声が上がる。トヨタ自動車の広報担当者は「インフラ整備は業界全体の課題。政府の積極的な投資を評価する」とコメント。一方で、日産自動車の関係者は「充電器の維持管理費に対する支援も必要」と指摘する。
政府はまた、高速道路の充電器について、2030年までに全基を出力150キロワット以上に更新する目標も掲げる。これにより、EVの充電時間を現状の半分以下の15分程度に短縮できる見込みだ。



