2025年度の国内電気自動車(EV)販売台数が19万台を超え、2年ぶりに前年度実績を上回る見通しであることが、東洋経済の取材で分かった。軽EVやSUVの新モデル投入が需要を喚起し、充電インフラの整備も追い風となる。
販売台数は19万台超えの見込み
複数の調査機関や自動車メーカーの予測を総合すると、2025年度のEV販売台数は19万台を超え、2024年度の約16万台から約2割増加する見通し。2022年度の約7万7000台から急増した後、2023年度に約14万台、2024年度に約16万台と伸びが鈍化していたが、再び加速する。
軽EVとSUVがけん引
背景には、日産自動車が2025年春に発売する新型軽EVや、トヨタ自動車が投入するEV版SUVなど、各社が相次いで投入する新モデルがある。特に軽EVは価格が300万円未満に抑えられ、補助金を活用すれば200万円台前半で購入可能となり、個人需要を喚起するとみられる。
また、充電インフラの整備も進む。経済産業省の補助事業により、2025年度中に全国の急速充電器が約3万基に増加する見通しで、航続距離不安の解消につながる。
メーカー各社の戦略
日産は2025年度に軽EVを含む3車種の新型EVを投入し、販売台数5万台を目標とする。トヨタはSUVタイプのEVを投入し、販売台数4万台を目指す。ホンダは軽EVの販売を強化し、3万台を計画する。
一方、テスラや中国メーカーも日本市場での販売を拡大しており、競争が激化している。特に中国の比亜迪(BYD)は、2025年度に日本での販売店を100店舗に増やし、販売台数2万台を目標に掲げる。
今後の課題
販売台数は増加傾向にあるものの、国内の新車販売全体に占めるEV比率はまだ5%未満にとどまる。欧州や中国でEV比率が20%を超えているのに比べ、日本は出遅れている。充電インフラのさらなる整備や、中古EV市場の活性化が普及拡大の鍵となる。



