ホンダと日産自動車が、経営統合に向けた協議を開始したことが明らかになった。両社は電気自動車(EV)や自動運転技術の開発で競争力を高めるため、2026年8月をめどに統合持ち株会社を設立する方向で調整している。統合が実現すれば、販売台数で世界3位の自動車グループが誕生する。
統合の背景と目的
世界的なEVシフトの加速により、自動車業界では巨額の投資が必要となっている。ホンダと日産は、それぞれ単独では開発コストの負担が大きいと判断。統合により、EV用バッテリーやプラットフォームの共通化、研究開発の効率化を図る。また、自動運転技術やコネクテッドカー分野でも協業を進める方針だ。
両社の2023年度の世界販売台数は、ホンダが約410万台、日産が約340万台で、合計約750万台。これはトヨタ自動車(約1120万台)やフォルクスワーゲングループ(約920万台)に次ぐ規模となる。
協議の経緯と今後のスケジュール
日産は2023年2月、仏ルノーとの資本関係を見直し、経営の自由度を高めていた。一方、ホンダは2024年3月に日産との間でEV分野での協業を検討する覚書を締結。その後、統合の可能性を含めた協議が本格化した。
両社は2025年1月までに統合の基本合意を目指し、2026年8月に統合持ち株会社を上場する計画だ。持ち株会社の下で、ホンダと日産はそれぞれのブランドを維持しながら、経営の一体化を進める。
業界への影響と課題
今回の統合協議は、自動車業界に大きな波紋を広げている。三菱自動車も日産の関連会社であり、統合に加わる可能性がある。また、部品メーカーや販売店への影響も避けられない。統合により、購買力の向上や生産効率の改善が期待される一方、ブランドの重複や企業文化の違いといった課題も指摘されている。
専門家は「統合が成功すれば、EVや自動運転分野での競争力が大幅に向上するが、統合プロセスには時間がかかり、短期的な混乱も予想される」と述べている。



